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皆様、溺愛の定義、間違えてらっしゃいませんこと?  作者: カンテラ澪


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4/5

ずっと生きていてほしい

༺❦༻

《溺愛とは、

むやみにかわいがること。盲目的にかわいがること、である。》



༺❦༻


【ある日の午後――王城・王妃の薔薇園でのお茶会】



「まあ、愛されていらっしゃるのね」


「いえ、少々困っておりますのよ」


「まあ、お聞かせくださいまし」


ギョエッ、ギョエーーッ。

地の底から響くような鳴き声がする。


「っ。王妃様、あれは?」


「それが、陛下から、贈られましたの、ドラゴンの幼生を」


「あらまあ、でも王妃様は、魔獣がお嫌いでしたでしょう?」


「そうなのよ。それが陛下が、永遠に生きていてほしいと仰って」


「ドラゴンを飼うと長生きできましたかしら?」


「まさか王妃様、東方の言い伝えの……幼生の心臓を、生きたまま」


「そこなのよ、公爵夫人。陛下は、私に食べてほしかったらしいのよ」


「それで陛下がお取り寄せを?」


「見た時は手のひらにのる大きさでしたから、命乞いをいたしましたの」


「まあ、さすが国母たる王妃様のご自愛」


「それが、まだひと月も経たないのに大きくなってしまって」


ギョエーーーーッ!


「どのくらい大きくなったのかしら」


「ピピッ、ピピちゃん」


バサッバサッ、ドウォン!

薔薇が踏み潰され、あたり一面に花びらが舞う。


「ピピちゃん、公爵夫人にご挨拶なさい」


ギャオーーーッツ!


「………」


そして公爵夫人は椅子から崩れ落ちた。


「あとは皆様のご想像にお任せいたしますわ。おほほほほ」


ギョエッ。


༺❦༻


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