『靴が出来るまで、抱き上げて運ぶ』
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《溺愛とは、
むやみにかわいがること。盲目的にかわいがること、である。》
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【ある日の午後――公国の城にて、公妃様のお茶会】
「まあ、愛されていらっしゃるのね」
「いえ、少々困っておりますのよ」
「だって、あれはおとぎ話なのでしょう」
「いえ、夫は、落とした靴と売った靴を揃えて持ってますの」
「あら、両方ですの?」
「ええ、宝物庫にしまっているらしくて」
「あらまあ、愛されていらっしゃるのね」
「大公殿下は、公妃様のお髪がお好きだと伺いましたわ」
「いえ、切って売った髪を、側近が回収しましたの」
「あらま、それで」
「夫が宝物庫に収納してしまって、いらないのに」
「まあ、公妃様は愛されていらっしゃるのね」
「もう処分してほしいのだけれど」
「まあ、公妃様、大公殿下がご求婚された時に、靴とお髪をお持ちだったのでしょう。この公国の恋物語なのですから」
「そうですわよ、庶民の間では靴を差し出して求婚するのが流行しているそうですわ」
「それに、殿下の『靴が出来るまで、抱き上げて運ぶ』なんて素敵なお言葉」
「羨ましいですわ、公妃さまが」
「公妃様が羨ましいですわ」
「皆様、もう、おっしゃらないで、おほほほ」
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このお話の詳細は『婚約破棄されたコツコツ令嬢の顛末記〜もうどうでもいいですけど』でどうぞ




