228 ブランコの約束
浪川の家におすそ分けに来たついでに俺は浪川の親父さんと少し色々話してきた。裏社会では恐れられてる人だろうけど、俺は割と比較的良い関係を築けてると思う。琥珀たん様々だね。
「琥珀、またね」
「うん、またね黒華ちゃん」
バイバイと見送る浪川に手を振る琥珀。可愛いわかれ方にほっこり。
「浪川どうだった?」
「みかん喜んでくれたよ〜」
「なら良かったよ」
「えへへ」
そう言ってそっと腕に抱きついてくる琥珀を受け入れる俺。ダンボールないからさっきよりも堪能できていいね。
「あ、あっくん。そこの公園」
「ん?」
琥珀とイチャイチャしながら家に戻っていると、少しいつもと違う道を歩いていたからか見覚えのある公園に遭遇する。
「あぁ、そういえば昔来たことあるね」
確か探検とか言っていつもより遠くに行こうとしてここに来たんだっけか。その一回しか来てないとは思うがここにあったのか。
「少し寄ってく?」
「うん」
嬉しそうな琥珀と公園に入る。小さい公園であまり遊具は多くない。砂場に錆びれてる滑り台、それとブランコか。シーソーもどきもあるけど故障中という立て札がある。
「あんまり変わってなくて少し嬉しいかな」
「そうだね〜。ねぇ、あっくん」
「ん?」
「覚えてる?あのブランコであっくんが言ってたこと」
ブランコでというと……ああ、あれか。
「琥珀が帰りたくないって言ってたやつね」
「そ、それは忘れてよ〜」
「いいじゃん。それに俺は琥珀とのことはどんな思い出も大切だからね」
「む〜、嬉しいけど〜」
そんな可愛い生き物な琥珀たそは、たまに家に帰りたくないと言う時があった。幼少期からたまにあるやつなのだが、この日はそんな日で、俺は公園のブランコに座る琥珀に『ならまた来ようぜ!』とかなんとか言ったんだっけ。もっと具体的にいえば琥珀が『おうちかえりたくない。あっくんとここであそんでたい』と可愛い駄々を捏ねていて、それを俺が『明日も明後日もいつだって遊んでるよ!またここにも来ようぜ琥珀!』みたいな事言ったんだっけ。
「……あっくんはいつだって私に希望をくれたんだ。この日もね、私あっくんと明日も会えるか不安だったからつい帰りたくないって言っちゃったんだよ」
きっと琥珀にとってそれ以外も色々な気持ちがあったのだろう。今ならわかるが子供の時の俺はアホすぎて本当に度し難い。まあ、それはいい。俺は琥珀の手を引くとブランコの前に立って言った。
「明日も明後日だって、いつまでも俺は琥珀のそばにいるよ。だからこれからも俺の隣にいてくれ琥珀」
そう言う嬉しそうに微笑む琥珀たん。手を繋いでまたイチャイチャして帰ったので少し帰りは遅くなったが悪くない気分です。琥珀たん可愛すぎ!




