223 来月に備えて
琥珀と猫パジャマでイチャイチャした翌日。最高の目覚めで起きると今日は琥珀と手を繋いでいた。小さくて白くでスベスベな可愛い手だ。守りたくなる。否、守ってみせる。可愛いを堪能して上手くベッドから抜け出す。手を離す瞬間のあの寂しい感じは寝てても出るので色々工夫が必要だが、琥珀は中々鋭いのでその辺も対策はしてる。琥珀に気持ちよく寝てて欲しいし。
新聞配達は冬場が中々大変。なにしろ寒いから。夏は暑いのだが朝方の新聞配達は割と気温が涼しいので苦にはならいが冬は朝方は冷え込んでるのでそこそこきつくなる。今くらいでもかなり涼しめというか寒いので来月からは本格的に大変そうだ。まあ、体作りに都合がいい。
「お、暁斗くん。今日も来たね」
「おはようございます」
「やっぱり学生はお金欲しいもんねー。来月にはクリスマスだし恋人にプレゼントとかするのかな?」
「その予定です」
そう来月は琥珀と恋人になってから迎える初めてのクリスマス。クリスマスが子供たちの祭典なら、クリスマスイブは恋人達の祭典。合法的にイチャイチャできる。ただ、あまり夜遅くに出歩けないのが少し残念。中一だしその辺はある程度妥協するしかないが、それならそれでやれる事をするまで。
「そういえば近いうちに新しい子入るけど、もしかしたら暁斗くんと時間被るかもだからその時はよろしくね」
「分かりました」
それ程興味無いのでそう返事して仕事に向かう。こうして新聞配達で体作りをしていると不思議と気分が悪くない。お金はまあ程々だが、琥珀のために鍛えるのはなんだが充足感がある。努力が苦になるタイプの俺がこうして努力のはずなのに苦になってないのはきっと、琥珀のお陰だろう。どうしようもないクズなダメ人間な俺だが好きな人のためなら何でもやれるし何でもできる。
「琥珀のためか」
俺のためにもなってるが琥珀を守るためのこれを苦にならいとは我ながらとんだ色ボケだ。だが、琥珀を守るためにはまだまだこれじゃあ足りない。無理せずできる範囲で頑張ろう。新聞配達が終わり、家に帰ってシャワーを浴びてベッドに潜るタイミングを伺う。最近覚えた技……披露しよう!
「あっきゅん……むにぁ……」
めちゃくちゃ可愛い寝言に揺さぶられつつ、俺は琥珀が気づかないようにベッドにするりと入るとそっと朝の状態……手を繋いでる状態に戻す。これぞ秘技!イチャイチャタイム戻しなり!そうして俺は琥珀と手を繋いで寝てるふりをする。すると時間になり琥珀が起きる。
「おはようあっくん……ちゅ」
そっと俺の頬と唇の間の範囲にキスをする琥珀。前は頬だったのに成長してる……!琥珀たん恐ろしい子……!そしてめちゃくちゃ嬉しい!今日も頑張れそうだと活力を得ながら「えへへ」と照れながら出ていく琥珀を見送って幸せな朝の時間を過ごす。最高の朝だね。




