204 こたつ
テストが終わって、秋が深まり冬が近くなりだしたのを実感する10月後半。少し早いこの時期に我が家では稼働する冬の最終兵器があった。
「おこたつ温かいね〜」
「だね」
そう、こたつだ。幼馴染の琥珀は毎年我が家でこの時期にこたつの組み立てを手伝ってたので恒例行事として覚えててすぐに順応したが、10月も後半となれば流石に冷えてくるので暖房器具は必須だ。
「えへへ。この感じ久しぶりだね」
「そういえばそうだったね」
小学校低学年から中程までは琥珀もよく我が家に来てこうしてたが、高学年になってから変な下らないプライドというか周りの圧力的なものであまり琥珀と関われなかったのでこうしてこたつに二人で入るのは久しぶりになるか。
「このこたつも懐かしいね」
昔は二人で入ってももっと大きかったはずのこたつも、この歳になって二人ではいると前よりも小さく感じる。これが成長期なのだろう。
「うちにはこれなかったから、あっくんちのやつ楽しみだったんだ〜」
「……ごめんね。話せなかった時期があって」
「いいんだよ。こうしてあっくんが今私の隣にいてくれるだけで……えへへ」
そう言って密着してくる琥珀たそ。健気なこんな可愛い子を子供の変なプライドと周りを気にして構ってあげられなかったことを深く後悔。今更だな。前からずっとずっと後悔してる。前の時は特に中学を後悔してたが、そもそも疎遠の原因となった小学校高学年の頃の俺の下らないプライドとやらがなければもっと琥珀を笑顔にできたかもしれない。そう思うとやるせなくなるが後ろばかり見ても仕方ない。前を向いて、今の琥珀を幸せにしてみせる。
「琥珀の部屋にもこたつ置く?」
「う〜ん。私はいいかな」
「そう?遠慮しなくていいよ」
そう言うと琥珀は少し照れつつ答えた。
「その……あっくんの部屋にあれば、あっくんの部屋に来る理由がもっとできるかなぁって……えへへ」
……ふぉおおおおおお!!!!!!可愛すぎかよ!!!!!!!琥珀たんマジラブリー!!!そんなシャウトが俺の内部で木霊するが俺はそれらを飲み込んで優しく微笑んで、琥珀の頭を撫でて言った。
「そうだね。いつでも使ってよ。なんならずっと居てよ」
「うぅ……あっくん優しすぎぃ……すきぃ……」
そんなますます可愛い顔をする琥珀を愛でる。こたつは距離も自然と近くなり合法的にイチャイチャできていいね。まあ、それなくても琥珀は割と俺の部屋に頻繁に来て結構な時間一緒に過ごしてるけど、これで更に理由が出来たのは大きいよね。もっとイチャイチャするぞ!そんな俺の決意と琥珀の可愛い気持ちが交差するのだった。琥珀たん可愛すぎ!




