198 琥珀の報告
午前のステージ発表が終わり、お昼となる。この時間はフリーなので琥珀のクラスに向かうと空いてる教室でお昼にする。天気が良ければ中庭とか良さそうだったけど、まだ少しパラパラと降ってるので仕方ない。
「朝の手紙ね。やっぱりラブレターだって黒華ちゃん言ってたよ〜」
浪川はなんでも朝少し遅れてきたらしい。琥珀が理由を聞くと手紙で呼び出されて話をしてきたと話したらしい。ラブレターかと琥珀が聞いたら『そんな感じ』とも答えたと。
「でもね。なんか黒華ちゃん疲れたみたい」
琥珀アイだとそう見えたらしい。琥珀が言うのだから恐らくガチで疲れてたのだろう。そして俺はその原因らしきものをさっき見てしまった。もしあの二年の女子が浪川のラブレターの相手だとしたら、あの粘ついた視線、恐らく何かしら精神的な苦労でもあったのだろう。流石に可哀想だな。
「……琥珀。今度浪川を遊びに誘ってあげなよ」
「そうだね〜。黒華ちゃん時間あるといいな〜」
「大丈夫だよ、多分」
今のアイツには琥珀セラピーが必要だろう。でもその女子に逆恨みで琥珀が襲われる可能性もあるがわその辺は浪川も考えてるだろう。とはいえ後で少し話しておくか。
「琥珀は今のままでいてね」
「?うん、頑張る」
そう微笑む癒しの琥珀たん。午前中がアホの隣なのと、さっきの浪川関係の発見で俺まで気疲れしてたので琥珀セラピーがすぅーと入ってきて潤す。あいつに琥珀を取られるのは嫌だが、酷い目にあってそうだし親友として琥珀が少し癒す程度なら俺も多少目を瞑ろう。血涙?見えませんとも。
「お、雨やみそうだね」
「ほんとだ〜」
雲が少し晴れてきた。予報通り午後は晴れそうだ。まあ、残りの半分もステージなので辛いが……琥珀と帰る時に虹が見えるかもしれない。それをモチベーションに乗り越えよう。
とはいえ、やはりクラス違うの辛いなぁ……こんなに離れてるのが辛いなんて俺は琥珀から絶対離れられないなぁ。琥珀依存だよ依存。良い意味で。
「あっくん」
「ん?」
「えへへ。呼んでみただけ」
そんな可愛い恋人に思わず頭を撫でてしまう。「きゃー」と嬉しそうに笑う琥珀可愛すぎ!もうさ、シリアスとかいらんのよ。琥珀とのイチャイチャパートだけでいいよね。よしそうしよう。そんなよく分からない思考になるくらいに琥珀が可愛くて、琥珀のお弁当は今日も最高だった。途中、通りがかった浪川に琥珀が少しお弁当分けたりもしたけど、少しゲージが回復したようだし、琥珀は本当に癒しの象徴だねぇ。大好き。




