195 文化祭二日目
翌日、文化祭二日目。天候雨。本日は傘をさして琥珀と登校する。天気予報だと午後にはやむらしいけど、雨の日は相合傘できていいね。
「えへへ。朝からついてるかも」
琥珀もそう思ってるのか、そんな事を呟く。ちいさくて可愛い琥珀さんよ。口に出てますよ。本当に可愛すぎる。
「今日はステージ発表だからあんまり一緒に居られないけど……お昼は一緒に食べようか」
「うん!」
恨めしきはクラスの違いか。この辺は今年は我慢するしかない。来年は絶対同じクラスになるし。
「あ……えへへ。私たちと一緒の人いるね」
琥珀の視線の先には同じような相合傘カップルが。初々しいねぇ。うちの琥珀たんも負けてないけどね!
「ホントだね。朝からアツアツだ」
「あつあつ……えへへ」
ポッと赤くなって照れる琥珀たそ。可愛すぎかよ!もうさ琥珀だけ世界にいればいいよ。そうすれば世界は平和になる。戦争?琥珀の可愛さで解決!貧困?琥珀の可愛さで解決!争い?琥珀の可愛さで解決!でもそれすると俺の琥珀が世界のものになってしまう。冗談じゃない。琥珀は俺だけのものだ!
そっと琥珀の肩をさらに寄せると、嬉しそうにくっついて来る琥珀。見知らぬカップルよ。俺達もラブラブだろ?まあ、見てなくてもいいけど。
学校に着いて軒下で傘を閉じると琥珀が少し残念そうな顔をする。俺としても相合傘は何時までだってしたいが仕方ない。
「今度は雪の時にやりたいね」
そう言うと嬉しそうに頷く琥珀。雪か。俺はそこまでだけど琥珀は冬の時期好きだからな。俺がその時期に色々やり過ぎたせいかもだけど、単純に寒い世界は少しの恐怖があるのに美しさもあるから分かる。
「あれ?黒華ちゃんの下駄に手紙ある」
靴から上履きに履き替えて、即時に琥珀の元に行くとゆっくりと小さい足を靴から上履きに履き替えてからしまった琥珀がふと、浪川の下駄箱を見て首を傾げる。下駄箱は蓋のあるタイプなので本来は中は見ようとしないと見えないけど、手紙がこれみよがしにはみ出してるので嫌でも分かった。一瞬また嫌がせかと思ったが……便箋の色合い的に多分違う。
「答えは琥珀が聞いてみてよ。そういう話かもだし」
「そ、そうか〜。黒華ちゃん可愛いもんね〜」
あれが?可愛い?琥珀のほうが可愛いでしょ!まあ、美少女で顔はいいけど家と性格があれだし俺は恐らく琥珀が居ないと一緒関わらないタイプだろうな。親友のその手の話にワクワクな琥珀たん。可愛いなぁ。いつもは惚気を聞いてもらってるだろうしたまには聞くのもいいよね。ただ、何となく俺はこのラブレター異性からじゃない気がするんだよなぁ。どっちかっていうとそう……同じ女の子みたいな?浪川、本当にお前はよくモテるなぁ……女に。そう思いながらワクワク琥珀たんをクラスに送るのだった。さてさてどうなるのやら。




