190 クラス展示
お昼を終えて、午後はゆったりと他の展示を回ることにした。午前中に悶死しそうになったのでおれのライフはほぼゼロだが、琥珀といればフルに回復するので問題ない。
「あっくんのクラス……なんだか久しぶりに来たかも」
俺のクラスを見たいと言った琥珀の言葉で俺のクラスに行くと、琥珀はそんな事を言う。
「そういえば、いつも俺が琥珀の所行ってたもんね」
「うん。私もたまには遊びに来てもいい?」
そう上目遣いで聞かれて俺がYESと答えないとでも?連帯保証人だろうが臓器売買だろうがこの上目遣いのお願いならサインしてしまうだろう。琥珀はそんな真似しないだろうけど、そんくらい破壊力抜群なのだ。
「今泉。来たのか」
当番のクラスメイトが手を上げる。
「鈴木が今の当番?」
「そ。見ての通りガラッガラだがな」
まあ、そうだろうね。他の教室を回っても人はそれ程居ない。皆どこに居るのかってくらい人居ないけど、校庭を見れば派手にサッカーして怒られてる生徒達を発見。絶対どこかで暇つぶししてるんだろうね。真面目?に回るってるのは一割二割ってところか。俺達に含めて。
「ほわぁ……これがあっくん達の展示なんだねぇ」
「そうだよ。この鈴木が好きな恐竜作りたいって言い出してさ」
「今泉もノリノリだったろ?まあ、出来は保証するよ。デートに水さしたくもないしな」
そう言って椅子に座って参考書を開く鈴木。ガリ勉ではないけど、暇つぶしで勉強は悪いことじゃないよね。
「あっくん。これって何の恐竜さんなの?」
「確かスーパーサウルスとやらだったかな。ブラキオサウルス……首がめちゃくちゃ長いやつに似てる恐竜って言えばいいかな」
「あ、昔あっくんちのテレビで見た、あの首長さん?」
「そう、それ。よく覚えてたね」
「あっくんとのこと。私忘れたりしないよ。全部全部大切な宝物だから」
そう微笑む琥珀たん。めーちゃくちゃ可愛すぎ!ていうか、俺でさえ覚えてないよその番組。本当に琥珀は記憶力いいし、それだけ俺との事を大切にしてくれてるのだろう。子供の頃なんて俺琥珀ほど覚えよくないし忘れてることもあるけど、もっと覚えてれば琥珀をもっと喜ばせたかもしれないと少し後悔。記憶力は昔じゃどうしようもないから、今後は琥珀との全てを脳に焼き付けるつもりだ。まあ、琥珀とのこの幸せな日々は忘れたくても忘れないだろうね。
全部この先も俺の思い出に残るし、残す。記憶を失っても琥珀のことだけは覚えてる自信あるよ。琥珀だけは絶対忘れない。そんな風にイチャイチャしてたら、鈴木がやれやれと肩を竦めてるのが見えた。すまん、盛り上がってたわ。それとこれの説明したいんだろうけど我慢してね。俺とのイチャイチャターンだからさ。




