183 文化祭前日夜
琥珀と家に帰ってから、夕飯を食べて一息。
「ふぅ……疲れたねー」
そう言いながら琥珀は俺の背中にうつかるようにくつろぐ。最近見た映画で恋人同士が背中を合わせて互いにくつろぐ場面に刺激されたようなので提案したら、秒で食いついてきた。可愛い子め。
「琥珀の方は準備大丈夫だった?」
「うん。なんとか間に合ったよ〜。あっくんは?」
「うちも大丈夫」
アホはともかく人が増えてなんとかなった。
「そっか〜。よかったよ〜……えへへ……」
そう言いながら背中に意識がいってる様子の琥珀たそ。これまでの俺達にはあまりないシチュエーションもだけど、互いに触れ合った箇所に意識が行くのは自然だろう。
「あっくんの背中……昔と変わらずにずっと大きいね」
そんな事をポツリと言う琥珀。
「そうかな?」
「うん。いつも私を守ってくれて……いつも私を安心させてくれるんだぁ」
そう言って嬉しそうに少しバタバタする琥珀。可愛い生き物すぎる。このまま振り向いて抱きしめても誰にも咎められないよね?よしやろう。
「あっくん」
そんな俺の煩悩を他所に、琥珀は背中越しにチラリと視線を向けてきて言った。
「ありがとうね……私の傍に居てくれて」
……あぁ、もう!可愛すぎかよ!俺は思わず琥珀の方をむく。すると俺の背中に背中をあわせてたから、軽い琥珀はころりと傾き……そのまますっぽひと俺の膝の上に収まった。
「はわわ……あ、あっくん……」
「ごめん。可愛いことばかり琥珀が言うから顔が見たくなったんだ」
「す、すぐどくね……」
「いいよ。このまま俺に甘えてよ」
「……ん。あっくんはやっぱり優しいね」
そう言うと琥珀はそのまま俺に膝枕される形になった。
「琥珀と違ってゴツゴツして寝にくいでしょ」
「そんな事ないよ。凄く……安心する」
そう言って「あっくんの匂い……すき……えへへ」と微笑む琥珀。俺は今日一理性が仕事してると思う。この可愛いのをめちゃくちゃにしたいと思っちゃうくらいには琥珀さんってば可愛いことしか言わないんだもん。
「あっくん。明日……一緒に見て回ろうね」
「……うん。勿論だよ」
「えへへ」
そう笑う琥珀と指切りで約束をする。俺は琥珀との約束を破ったことはないので琥珀は安心して楽しそうに小指で指切りげんまんをする。歌がもう天使すぎてちょっとしたリズムなのに中毒性がやばい。琥珀たん……恐るべし。そして愛おしすぎ!明日も楽しくなりそうだ。そんな感じの文化祭前日の夜でした。つまりいつも通りイチャイチャしてました。琥珀たんが可愛いから仕方ないよね。




