180 衣替え
10月に入った。秋が深まってきて夏の名残が消えてきて段々と空も冷たさを出てきた。こうして四季を感じて感慨にふけるようなナーバスな心持ちじゃないけど、不思議と琥珀と見る空は綺麗だ。
「今日から冬服だね〜」
「そうだね」
そして10月に入ったので衣替えとなり、夏服から入学式の頃に着てからクリーニングに出てた冬服へと変わる。不思議だ、琥珀が着てるだけで地味めな制服さえなんだか鮮やかに見える。琥珀たんの可愛さは世界を動かすのだろう。
「えへへ。あっくんなんだか前見た時よりも制服が馴染んでるね」
「そうかな?琥珀も似合ってるよ」
「ありがとう。ん、あれ?」
ふと、琥珀が立ち止まる。可愛く小さい歩幅が止まるのを検知して俺も足を止めると、可愛らしくぐぐぐと琥珀が背伸びして俺を眺める。そして制服の袖の部分を見て言った。
「あっくん、やっぱり前より背伸びてるね」
そうだろうか?まあ確かに少し大きめだった制服が前よりは割と短く感じる。
「えへへ。またあっくんが遠くなっちゃった」
拗ねてるようで、むしろ嬉しそうな琥珀たそ。俺の成長を喜んでるのもあるけど、琥珀的には俺が高くなってある不便よりも俺がそうして高くなったことで一段と好きなように甘えられるかもとも考えてるのかも。甘えられる……というよりはこの前みたいに膝に座ったりのようなことだろうか。琥珀はもっと甘えていいと俺は思う。
「あっくんは私よりもずっとずっと高くなるんだよね。私届くかな」
そんな可愛いことを言う琥珀に俺はそっと頭を優しくて撫でて言った。
「どんなに高くなっても琥珀が届くようにするよ。それに琥珀も少し背伸びてるよ」
「そ、そうかな?」
「うん、間違いないよ」
数ミリ程度だけど確かに伸びてる。俺の琥珀センサーに間違いはない。
「ねぇ。琥珀はさ。俺がもっと大きくなって琥珀を包み込めるようになったら……俺にもっと甘えてくれる?」
そう聞くと、琥珀は「甘えて……いいの?」と少し期待するように聞いてくる。
「勿論だよ。むしろ今もそうだけど琥珀はもっと俺に甘えてよ」
「じゃ、じゃあ、その……あっくん。その……もう一回なでなでして欲しい……かも……」
「喜んで」
可愛いお願いに答えて優しく頭を撫でると「えへへ」と嬉しそうに笑う琥珀。ぐはぁ!可愛すぎて尊しする!
「あっくん」
「ん?」
「あのね。私もあっくんにもっと……甘えて欲しい」
「……凄く甘えちゃうけどいいの?」
「うん……そういうあっくんも好き……」
そう微笑む琥珀が最高すぎて、思わず抱きしめてしまう。満更でもなく腕の中にいるこの可愛いを守りたい。そしてもっと愛でたい。そんな尊い気持ちが溢れる。冬服っていいものたね。成長を実感できるしこうして琥珀を更に可愛くする。琥珀は冬服でなくても可愛いけどね!朝一から最高でした。




