125 稽古のお願い
(〃・д・) -д-))ペコリン
「お祖父ちゃん、少し稽古をつけてくれない?」
琥珀と祖母が桃を持って、台所でデザート作りに行くのを確認してから、俺は祖父にそんなことを言った。
「稽古?」
「うん、出来れば剣道がいいな」
祖父は、武道などに精通しており、家の隣には小さいながら道場も持っている。剣道、柔道、弓道、空手、合気道と幅広くやっているが、孫は女の子が多いので大抵は護身術を少し教える程度しか孫に指導はしない。
亜紀叔母さんの、長男である健二兄さんは祖父の元で柔道を習ったそうだが、あまりの厳しさに投げ出したくなったそうだ。まあ、それでも高校で全国大会優勝出来たらしいので、凄いには凄いものだ。
可愛い孫だろうと、武道を教える時はきちんと厳しく出来るので、そういう所は流石と言えるだろう。
「……暁斗、お遊び気分なら止めたほうがいいぞ」
「生憎と本気でさ。本当は防具ない方が実践的でいいけど、流石にお祖父ちゃんとの実力差でやると何回怪我しても足りなさそうだしね」
まあ、防具しても痛いものは痛いし、痣とかも出来そうだけど、生身よりは安全だしね。ナイフや刃物、あとは拳銃とかの対処法は一応浪川の家で習ったが、こういう訓練もいつか役立つはず。
お祖父ちゃんはしばらく考えてから、ため息をつくと立ち上がって言った。
「道場で待っておるからの。なるべく怪我はさせないようにするが・・・可愛い孫でも手加減は出来ぬぞ?」
「分かった。ありがとうお祖父ちゃん」
琥珀は琥珀で出来ることをしている。ならば、俺は俺でやれることをする。武道や農作物系は祖父の得意分野だし、習えることは習っておかないと。
まあ、琥珀の場合は俺のためと、純粋に作りたいと思っているからこその行動なのだろうけど、俺は俺で琥珀をいざって時に守れる男で居ないとね。無駄な騒ぎは起こしたくないが、今のご時世ある程度安全は確保して起きたいのだ。
脳筋だけじゃダメだし、賢いだけでも守れない。となると、どっちもあって守れるようにならないとね。
お茶を飲み終えてから、道場に向かう前に台所の琥珀の様子を少し見てみる。すると、祖母と楽しそうにデザート作りをする琥珀がいて思わず微笑んでしまう。その笑顔を見れば、俺も頑張れるというものだ。
とりあえずは、帰ってきたらうんと琥珀を愛でるとしよう。桃のデザートも琥珀の手作りなら益々楽しみだ。そんなことを思いながら俺は祖父が待つ道場へと向かうのだった。琥珀たんマジプリティー。




