122 本質を覚えて
☜(・∀・)☞
「「琥珀ちゃん、どっちが愛衣か分かるかな〜?」」
「え……ふぇ?」
祖母と琥珀の美味しい手料理 (主に琥珀の部分を重点的に) を食べてから、いち早く出ていった多恵叔母さんの子供の愛衣と麻衣。何をするかと思えば、2人とも愛衣と同じ格好で琥珀を試していた。しかし、琥珀に挑むとは無謀な。
「えっと………こっちが愛衣ちゃんだよね?」
「え?」
右側にいた愛衣をバッチリと当てたことに思わず驚いてしまっているが、別におかしな事はない。
「な、なんで分かったの!暁斗さんにしかバレたことないのに!」
麻衣の質問に琥珀はキョトンとして微笑んで言った。
「だって、あっくんの親戚だもん。自己紹介もしたし、私頑張って覚えたの」
琥珀は人より覚えるのは少し遅いかもしれない。でも、本質を見抜く目はあるし、何よりこの子は俺の親戚だから、頑張って覚えてくれたのだろう。恋人として誇りに思うよ。
「も、もう一回!」
「えー、面倒くさーい」
「いいから来なさい!」
面倒そうな愛衣を連れて出ていく麻衣。愛衣はイタズラ自体は好きだけど、飽きやすいからなぁ。逆に麻衣は負けず嫌いだから、何度も挑んでしまうのだろう。
「「今度は麻衣だよ!どっちだ〜?」」
そしてしばらくして、今度はどちらが麻衣なのかを訊ねてきた。親戚が首を傾げる中、俺と琥珀だけは一瞬で正解を導き出していた。
「えっと、こっち」
「……!もう一回!」
「えぇー」
そうして何度も挑むが、琥珀が間違えることはない。俺も今のところ100%正解だ。
「ぐ……!暁斗さんといい、琥珀ちゃんといい何で……」
「凄いよねー。暁斗兄さんと琥珀ちゃんまさにベストカップル」
「べ、ベストカップル……えへへ……」
さり気ない愛衣の言葉に嬉しそうに微笑む琥珀。その姿が可愛くてヤバすぎる。思うに、俺はそのうち琥珀が尊すぎて天に召されるかも……いや!それはダメだ!せめて孫が独り立ちするまでは生きてたい!……欲張りすぎかな?孫の顔だけじゃなくて曾孫まで見れたら最高だよね。
「今度は暁斗さん勝負だよ!」
「えー、暁斗兄さんとか琥珀ちゃん以上に無理だよー」
「今日こそ勝つんだから!」
上手いこと俺にタゲが移ったから、俺は琥珀にアイコンタクトして、祖母の手伝いに行かせることにする。ずっとソワソワしてて、片付けを手伝いたがってたからね。俺も終わったら参戦したいけど……ウキウキしてる琥珀を見ると手出し無用な方がいいのかもしれないとも思う。
まあ、結婚したら俺も家事や育児は手伝う予定だし、特に妊娠、出産した辺りはフォローも完璧にしたい。悪阻の時とか、赤ちゃんの夜泣きとか、昼間仕事してても、出来るだけ家事や育児は手伝いたいものだ。
在宅の仕事とかも良さそう。そうなるとそっちの勉強もしないといけないね。ただ、琥珀にも息抜きは必要だろうし、ずっと側にいたら、琥珀を愛でまくって余計疲れさせるかも……うむ、悩ましいものだ。




