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ウェルヴィーア~邪神と戦えと異世界に放り込まれたオレ(♀)の苦労話をしようか  作者: タカハシあん


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132 撃ち破れ

 先手必勝。災害竜の上空に配置していた八十の万能偵察ポッドをティラウスの群れへと突っ込ませた。


 八十の万能偵察ポッドには五キロのTNT爆破薬的なものを積ませている。


 災害竜にどこまで通じるか不安はあったが、一点集中攻撃を加えれば効くだろうと考えて用意したのだ。


 タイミングと位置を合わせて合計四百キロのTNT爆破薬的なものが一斉に爆発する。


「ダメか」


 万能偵察ポッドはバレーボール大なので町一つ消せる威力ではないとわかってはいるが、それでも爆発がショボすぎた。


 いや、並みの魔物の群れなら絶大だろう。だが、体長五メートルはあるだろうティラウスの群れーーと言うか、軍勢には気休めにしかならない。溢れ出すティラウスが四方へと進撃した。


「特式爆雷弾、点火!」


 ジェスが仕掛けてくれたイ〇ナズン二個分の特式爆雷弾を爆発させる。


 オレの数年分の苦労が二分もしないで露と消えてしまったのに、ティラウスの進撃は……さすがに落ちた。でなきゃ回れ右して逃げ出すわ!


「脚を狙って動きを止めて!」


 生まれたばかりなのか、ティラウスの皮膚は柔らかかった。と言うことは筋肉も弱いってことだ。なら、あの巨体を支える脚を狙えば進撃は抑えられるはずだ。


 オレもローブの右袖からミニガンを出してティラウスの顔に向けて放つ。足下で戦うドワーフたちの援護に。


 あっちにこっちにと十二万発用意した弾丸が秒単位で消えていく。


 なんて最悪な魔物溢れだろうか。まさに災害。人の力ではどうにもならない暴力である。


 だが、人の力をナメんなよ! である。


 災害が来るなら備えることはできる。まあ、時間がなくて十全ではないが、対抗策はいくつも用意してあるわ。


 ハルオン都市──と言うか、盆地全体に万能偵察ポッドを配置している。


 オレが主に時間をかけたのは万能偵察ポッドだ。もちろん、TNT爆破薬的なものは詰めてはいるが、それは最終手段で、対抗策の一つを切ることにした。


 災害竜と聞いたとき、そいつは熱に耐性があるのか、寒さに耐性があるのかを考えた。考えたけどんなもんわかるワケもない。そんなとき、じーちゃんが光の指輪を願った。


 ならと、寒さに耐性があるほうをじーちゃんに任せた。光の指輪で効果があるならそれでよし。金と労力がそちら持ちならさらによし。どうかそれで終わってくださいと邪神に願ったわ。


 だが、神も邪神もいぢわる。どうせいぢわるされるならと、寒さに耐性がない場合にと、雪を集めに集めさせていただきました。


 盆地に展開させた万能偵察ポッドは全部で五百三十六個。いや、八十個を爆発させたから今は四百五十六個か。


 盆地全体をカバーするには微々たるもので、峠にも配置してるから三百個が精々だ。だが、それだけあれば充分よ。


 三百もの万能偵察ポッドからこれまでに貯めた雪を一斉に吐き出した。


 元となるアイテムボックスはローブの中だが、万能偵察ポッドからも出し入れ可能にしてある。あっと言う間に辺りは雪景色となった。


 対策してない孫軍や第二軍には申し訳ないが、そこは根性で乗り切ってください。オレは知らんわ!


 グランディール傭兵団の面々には防寒性能もつけてるので問題ナッシング。マイナス三十度まで耐えられるぜ!


 ……ただ、足場が悪くなったのはごめんなさいね……。


 急激に低下した気温によりティラウスの動きは……まだなんとも言えんな。だが、火を吐くのが多くなった気がする。


 未だ数百匹いて、火吐く勢いも衰えない。だが、二年貯めた雪はまだある。どんどんイケイケで雪を出してやる。


 まあ、雪を出しただけでは一桁の気温になるだけ。氷点下にはならない。なので万能偵察ポッドから冷たくなる魔法を放った。


 貯めた魔力も秒単位で減るは減る。だが、惜しみはしない。辺りを真冬に変えてやった。


「撃ち砕け!」


 動きが鈍くなった今がチャンス。橋頭堡からもグスタフさんが火を吹き、動きが鈍ったティラウスに襲いかかった。


 イビスが指揮しているようで、オレたちが手を出せない位置にいるティラウスを潰している。


 重機関銃に使われると言うオレの手よりデッカイ弾丸を頭に放ってやる。


「ジェス。そっちはどう?」


 ハリュシュたちの活躍があり、オレは援護に回り、少し余裕が出たのでジェスに戦況を訊く。


「かなりの数を峠にいかせてしまいました!」


「峠は峠にいる者に任せればいい。ジェスは根源を絶って」


 邪神の揺り籠がそこにあるかはわからない。が、ティラウスを生み出したなにかはあるはず。ならば絶たなければ後顧の憂いとなる。ジェスにはそれを絶ってもらいたいのだ。


「ガイオーグ、生きてる?」


「ああ! 生きてるとも! 順調とはいかないが任せろ。ここは死んでも守り抜くさ!」


 それは死亡フラグだよ、とは言わないでおく。死ぬとしても誇り高く死ぬだろうからな。なら、それを邪魔するなど無粋でしかないわ。


「わかった。そこに名を刻むがいい。グランディールの盾たちよ」


 何者をも通さぬ盾と成れ。


「グランディールの戦士たちよ、敵を撃ち破れ!」


 皆に檄を飛ばし、雪を吸って氷の槍へと変えてティラウスへと放った。


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― 新着の感想 ―
[一言] せめてプラスチック爆薬なら……
[気になる点] 19段落目がTNTN爆薬になってます ち〇t…いや辞めておこう (不要ならこの感想の削除お願いします)
[気になる点] > 重機関銃に使われると言うオレの手よりデッカイ弾丸を頭に放ってやる。 子供の手よりも大きな弾丸…そりゃ重機関【銃】ではなく、機関砲ですな。 重機関銃というと真っ先に浮かぶのはブローニ…
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