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51 風のように流れろ
よろしくお願いします。
街を、街へ続く道を、一陣の風が通り過ぎて行く。
「ブランシュ、イズー、疲れていませんか」
やはり、パステルナークが念通力で気遣う。
「ちょとだけです。でも大丈夫、まだ走れます」
ブランシュが答えると、
「ブランシュったら、もう弱音を吐いているんだから」
そう言ったイズーへの怒りを露わにしてブランシュが言う、
「だったら、あんたもこのクノーの入った袋を背負って走ってみなさいよ」
「それは駄目だわ、だって私、小さいもの」
「もういい、黙って走ってて、お願いだから」
小さな二つの疾風が、エリオットに遅れまいと懸命に走っている。
念動力は使わない。
最後の最後まで残しておきたい力。
風の者達の走り方、この走り方なら瞬間移動に使うよりも力を節約できる。
但し、ブランシュとイズーには、パステルナークが念動力で二人の疾走を助けている。
風は止まらない。
止まらないから風と言う。
ありがとうございました。




