41 光が消える時
よろしくお願いします。
2回の瞬間移動で辿り着いた場所は、神殿の森。
エリオット、最後の力であった。
ゆっくりとした深呼吸に近い呼吸、死の前触れの呼吸である。
ベディエ、ブランシュ、イズー、ポーの強烈な破岩術で出来た爆発の衝撃で気を失ったまま目覚められない。
爆発の強烈な衝撃を受けた全身からは血が滲んでいる。
パステルナーク、今は剣であるが、人で言えば意識朦朧とし傷だらけの体。
いつ死んでも不思議ではない。
ポーの破岩術を全身で受け止め子供達を救ったのだ。
パステルナークもまた、最後の力であった。
朦朧とした意識でパステルナークは思う。
またしてもエリオットに助けられたか・・・。
思えば、初めての妖魔大戦でポーに敗れた時もエリオットが瞬間移動の念動力で助けてくれた。
然し、今度は、今度だけは、傷が深すぎる。
もう、カロッサに帰れるだけの力も残ってはいない。
ベディエに抱かれている剣は念通力で周りを見る。
誰もが意識を失ったまま起きて来ない。
パステルナークは再び目を閉じる。
今、目を閉じてしまえば再び開くことは無いだろうと思いながらも目を閉じる。
剣の柄に埋め込こまれた紅い原石が濁って見える。
もう直ぐで完全に光を失うのであろう。
少しだけ残った力が、念通力が、聖殿の森に近づいてくる者の気配を感じ取る。
相手も念術を持っているようだ。
「追手か、これまでだな」
そう呟きながらパステルナークは剣の中で瞼を閉じた。
ありがとうございました。




