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22 風 再び
よろしくお願いします。
ベディエ達が見えなくなってから、エリオット達も歩き出す。
「お母様、聞こえる?」
とブランシュがパステルナークに念を送る。
「心配は要りません。あなたは周りに集中して、エリオットを助けなさい」
「はい」
とブランシュが弱々しげに答える。
ブランシュと会話を交わして暫くしてからパステルナークがベディエに語りかける。
「ベディエ、抜刀しなさい」
「え?」
「来る。念動力を使いながら向かって来る。相手は五体。こちらは念動力を使わずに歩きます。奴らが私達の前まで来た時、すれ違いざまに斬ります。先頭のものではなく後方の一人を狙いなさい」
「分かりました」
ベディエは、本当に自分で出来るのか? 不安である。
闇の中で妖魔三体を斬ったことなど忘れている。
喩え思い出したとしても、それがどうしたと言うのか?
今のベディエには、今ある事しか見えていない。
妖魔達はすぐそこまで迫って来ている。
それは、ゆっくりでも念動力を使った移動、人の目では見えない。
ありがとうございました。




