19 風、動く。
よろしくお願いします。
パステルナークが一通り話し終わると、エリオットが現状を伝え始める。
「既にここは・・・。私たち風の者が新たに修行の場として切り開いた村でですが、ご覧の通り村は崩壊してありません。いつの日か、風の者達を必要としなくなったのか、何かの力が崩壊を導いたのか」
「どちらだと思う?」
「分かりません。今わかっていることは、風の者達は既に居なくなっているのか、若しくは必要とされなくなった時に、皆、何処へか散らばったか。ここに居ないということだけは確かな事です」
「そうか、では、この時代の風の者達の応援は期待できない、と言うことか」
「はい、それだけではありません。隣の牧場へ行ってきましたが、聖なる力を持った白い鹿達は一頭もいませんでした」
「酷いものだな、平和ボケした国は祈ることさえも忘れて、聖なる力を捨ててしまったか」
「これからどうなさいますか?」
「初代、風の村があった場所、あの都市へ向かう。元凶はあの都市にある」
「この手勢でですか? 白い鹿も居ない・・・。」
「時間が迫ってきている。既に王都への策略は巡らされているであろう。妖魔達の策略によって王都が身動きできぬようになる前に、打って出る」
「分かりました」
「この村の統治はどうだ」
「我らにとっては行動しやすいかと。服装も少し細工をすればこの時代のものになりましょう」
「すぐに支度を整えよう、出発は三日後だ」
「分かりました、パステルナーク様」
ありがとうございました。




