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「一緒に考えようって言ったじゃん!」
「だから、私の頭がどこまで役立つかわからないって、言ったでしょうが!」
「確かに言ったけど! 程がある!」
本当に何の役にも立っていない。そもそも、ガラスが熱に弱いという事を、たぶん認識していない。現代の日本では、どうしてなのかわかってなくても、なんとなく熱に弱いという事は皆が認識していた。この世界ではみんなこうなのか、ジョマが特別なのか。
「う、うるせーです! ばーか! ばーか!」
「バカじゃないし! 少なくともジョマよりは!」
「いや、ロクはむしろバカです! ばーか!」
子供がする様な、不毛な言い争いが続く。
「……何をしてるんですか」
突然声が聞こえて、僕とジョマはドアの方に視線を向ける。そこには呆れた様子のレストルアが立っていた。
「レストルア、ちょうどいい所に来てくれたよ、僕は君が必要だ」
僕はレストルアに縋る。
「えぇ?!」
僕の言葉を聞いたレストルアは、少し顔を赤くして、自分の前髪を整える様に撫でる。
「ひ、必要って……そんな」
「必要なんだよ! ダメなんだ、あのアホの子じゃあ」
僕はジョマを指差しながら、レストルアに訴える。それを聞いてジョマが吠えた。
「アホの子とか言うなですよ! というか、その発情犬より、私の方がまだ役立ちますぅ」
その言葉を聞いて、今度はレストルアが、ジョマに向かって吠える。
「発情って! ししししてませんが!」
「どうだか! そもそも用もないのにここに来るのが、その証拠ですぅ」
わざとなのかわからないけど、ジョマの語尾がいちいち、癇に障る。
「用は、あります! 事件の進捗とか、色々確認が必要でしょう!」
レストルアのその言葉に、ジョマは勝ち誇ったように笑った。
「墓穴を掘りましたね! 発情犬!」
「な……何がですか!」
少し慌てた様子のレストルア。ジョマがたっぷりと勿体ぶって口を開く。
「私一人の時は、様子なんて見に来なかったじゃないですか!」
必殺の一言だったのか、レストルアは口をパクパクとさせながら、結局何も言い返せない。そのまま、顔を赤くして、俯き気味になる。視線が落ち着かない。
「うぇい! 図星ぃ!」
バカにするようなジョマの言葉使いと動き。それに対してレストルアは、意味がよくわからない言葉を返す。二人は不毛な言い争いを始めた。いつの間にか僕とジョマのケンカから、レストルアとジョマのケンカにすり替わっている。蚊帳の外になってしまった僕は、冷静さを取り戻して、不毛な言い争いを見つめた。僕たちは何をしているんだ。
「落ち着いて! 不毛な事はやめよう!」
「うるせーです! この、チョーロク・童貞ヤ!」
「なっ、なんだと! このジョバカ・アホソン!」
僕の冷静さは吹っ飛んだ。三人は訳の分からない不毛な言い争いを続けた。




