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知識チートで推理無双?!~特殊捜査室事案対応ファイル~  作者: 高岩 唯丑
悪魔のささやき、あるいは女神の……
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「うーん」

 朝、特殊捜査室に出勤してきてから、僕は椅子に深く腰掛けて、腕を組み、頭を悩ませていた。ジョマに、今日はどうするのか問われたのだけど、昨日も考えた通り、やっぱり、出火の原因を特定して、殺人なのか事故なのかハッキリさせた方が良い。だから、出火の原因を考えているのだ。

「ここで考えてて、わかる物ですか?」

 不思議そうな顔で、ジョマが聞いてくる。

「うーん、でも現場にいくにしても、何に注目すべきかもわかってないから」

 本当に手探り状態。現場を見て、新しい発見があるかもしれないけど、それにしたって、何通りかの筋読みがあって、それに照らし合わせて、潰していき、その過程で新しい筋読みを閃く、という感じだ。この状態で見に行っても収穫はない気がする。

「うーん」

 自分で考えた事に、疑問が出てくる。もしかしたら、まずは考えてから行動する、という為の言い訳をしているだけなのかな。何にもわかってない状態で現場を見て、何か発見があるかもしれない。

「はぁ」

 僕は少し自分に呆れた。思考が、論点がズレてきている。

「考えすぎでは? 発狂しますよ?」

 ジョマがあっけらかんと笑う。僕はそれを見て少し吹き出した。

「考えないと、答えは導けないよ」

「まぁ、そうですけど」

 バツの悪そうにジョマが口ごもる。

「でも、ありがとう……少し靄がはれた気がする」

 ジョマの笑顔のおかげで、堂々巡りから抜けられた……と思う。もう少し気楽に行こう。一人で抱え込むんじゃなくて、二人で考えよう。その為にジョマは、僕を捕まえたんだ。

「考えを聞いてくれる? 二人で考えよう」

 誰かに話をした方が、整理されるというし。

「そうですね、私の頭がどこまで役立つかわかりませんが」

 少し前に、ジョマに色々聞いた時の事を思い出す。あの時はジョマの方が、ギブアップしたんだった。

「まぁ、話し相手になるくらいに思ってもらえれば」

「わかりました」

 笑顔で頷くジョマ。心強い。僕と性格は正反対だし、生きてきた世界がそもそも違うから、僕が思いつかないような事を、思いついてくれるかもしれない。

 とりあえず、話の取っ掛かりとして、昨日酒場でガラスのコップを見て感じた疑問を、思い返してみる。ガラスに限った話ではないけど、加工には熱が必要な場合が多い。現在なら、魔法で火を起こせばいい訳だけど、魔法技術が発展する前はどうだったんだろう。

「昔、ガラス製品を作る時って、どうしてたの?」

 僕の問いかけに、不思議そうにジョマは首を傾げた。いきなりつまづいたのだった。

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