第13章【評決】
目覚ましが鳴る前に、ファフィニョは目を覚ました。
どれだけ前かは、わからなかった。
部屋は、まだ薄暗かった。
隣でナイラが、静かに息をして眠っていた。
窓から、ヴォルジャ・ケルの遠い光が入っていた。
ファフィニョは天井を見た。
時間を確かめた。
また、天井を見た。
三十秒後、もう一度時間を確かめた。
「まだ、それほど変わってないよ」とナイラがつぶやいた。
ファフィニョは顔を向けた。
「眠ると思った」
「六回、時間を確かめるまではね」
「四回だった」
ナイラは片目を開けた。
「六回」
ファフィニョは、言い争わないと決めた。
起き上がった。
空腹ではなかった。
珍しいことだった。
水は少し飲んだが、朝食には手をつけなかった。
映る自分を見ながら髪を整えようとして、緑の中に、小さな灰色の斑があると気づいた。
「すばらしい」
背後に、ナイラが現れた。
「緊張してる」
「頭が、告発した」
左目の暗い眼帯を、正しくつけた。
ベルトを締めるとき、手が少し震えた。
ナイラが気づいた。
何も言わなかった。
慰めようとするどんな言葉よりも、助けになった。
今日、法廷は記録の話をしない。
証言の話も。
指揮系統の話も。
今日、一つの言葉を告げる。
銀河への放送は、何時間も前に始まっていた。
法廷へ向かうあいだ、ファフィニョは見ていた。
回線の一つに、レプ・オルジオンが映った。
ホライズン基地は、不思議なほど静かだった。
指揮室で、ヴェイルとセイルが、士官たちと見ていた。
ホライズン・ホームでは、部屋には大きすぎる投影の前に、ヴァエラとナレクが座っていた。
レイズは工房に立っていた。
まわりの作業員は、卓に工具を置いていた。
映像が変わった。
ファフィル。
再建された広場に、家族が集まっていた。
次に、ヴェイラク・タル。
巨大な工場群は、生産ラインを止めていた。
エリンドラ・ヴェい。
いくつもの建物に、名前が投影されていた。
何千と。
ファフィニョは目を下げた。
名前をかろうじて知る世界も、映った。
生まれる何十年も前に、征服された場所。
青い人工生命体が、かつてネットワークに仕えた者たちと、待っていた。
年老いた有機生命体が、画面の前に一人立っていた。
まだ、皆が祝っていたわけではない。
どう祝えばよいか、わからない者もいるようだった。
「銀河中が、見てる」とファフィニョは言った。
ナイラが手を取った。
「銀河の全部じゃないよ」
「ありがとう」
「統計的に、恐ろしい数だけ」
ファフィニョは彼女を見た。
「アクセルと、過ごしすぎだ」
「たぶん」
それで、笑えた。
法廷に入るまで、続いた。
ザイラックスは、もういた。
黒い外骨格は、いつもの場所にあった。
動かず。
重く。
攻撃システムは、封じられていた。
隣に、端末板を持つレクス9が立っていた。
向こう側に、セリンとイリラがあった。
ファフィニョとナイラは、許可された出席者の席についた。
裁判官たちが入った。
中央に、アシャ・ヴェン。
右に、ケレド4。
反対側に、メアロン・サール。
広間全体が静まった。
アシャは待った。
「裁定を読む前に、この法廷は、何を裁いているのか、思い起こす必要があると考えます」
目が、広間をたどった。
「種族を、裁いているのではありません」
沈黙。
「ネットワークの下で働いた人工生命体すべてを、裁いてはいません。協力した有機生命体すべてを、裁いてはいません。時代や、民を裁いているのでもありません」
ザイラックスを、まっすぐ見た。
「一人の特定の被告を、特定の行為について裁いています」
ナイラが手を強く握るのを、ファフィニョは感じた。
アシャが始めた。
訴因ごとに。
すべてが、同じ結果にはならなかった。
小さな訴因の一部は、より広い犯罪に含められた。
特定の二つの作戦では、カール・ヴェイルは犯罪を証明したが、ザイラックス本人の十分な責任は証明していないと、法廷は判断した。
そのとき、レクスは反応しなかった。
セリンも。
中核の訴因が来た。
組織的な侵攻。
住民の隷属化。
人工生命体の意識への、強制的な支配。
移住の強制。
民間人への攻撃。
帝国の命令。
指揮上の責任。
アシャが顔を上げた。
「ザイラックス。この法廷は、あなたを有罪と認めます」
ファフィニョは、音が聞こえなくなった。
数秒だけ。
だが、十分だった。
有罪。
喜びは、感じなかった。
自分の中の何かが、ほどけた。
何年も、重すぎる扉を支えていて、ようやく誰かが、離していいと言ってくれたようだった。
ブラックを思った。
ケイル。
セイリャ。
ジャウル・ケス。
オラク。
ミラー。
家族。
自分の目。
起きたことが本当だったと、何度も何度も証明させられた人々。
もう、証明しなくてよかった。
法廷が、言った。
有罪。
アシャが読み終える前に、銀河が反応した。
レプ・オルジオンでは、叫び声があった。
ヴァエラは顔を覆い、泣き始めた。
ナレクが抱きしめた。
工房で、レイズは目を閉じた。
叫ばなかった。
数秒だけ、笑った。
ヴェイラク・タルでは、工場群が一斉に明かりをつけた。
ファフィルでは、抱き合う者がいた。
黙って座る者も。
自由な人工生命体の一団は、完全に動かなかった。
投影には、意識への服従の強制を正式に認めた裁定が映っていた。
別の世界で、ファフィニョが先ほど見た、年老いた有機生命体が、その言葉を聞いた。
そして、放送を消した。
それ以上は、いらなかった。
法廷の補助画面で、ファフィニョは、その映像のいくつかを見た。
アシャが、また話した。
「補正で、手続きが終わるわけではありません」
祝う声が、ゆっくり静まった。
「法廷は、次に刑を言い渡さなければなりません」
ファフィニョは、また腹が締まるのを感じた。
刑は、すでに議論したものだった。
永久の自由剥奪。
すべての個人用戦闘プラットフォームの、不可逆的没収。
外骨格。
ファフィニョはザイラックスを見た。
レクスが立った。
「正式に、ヴァル・テランを行使します」
誰も、驚いたようには見えなかった。
アシャがうなずいた。
「行使を、認めます」
最終異議申立てが、行われる。
初めて、その方法が公に説明された。
外骨格の没収は、引き続き有効だった。
ザイラックスには、仮の医療用ハーネスが与えられる。
対決のあいだ、呼吸、循環、生体の安定を維持できるもの。
それだけ。
装甲はない。
力の増幅もない。
武器もない。
作戦システムもない。
ファフィニョは、技術的な詳細を聞くのをやめた。
意味することを、想像した。
自分。
健康な体。
訓練。
新しい剣。
装甲の中で見た、小さな、年老いた生物との対決。
戦いではない。
好きに呼べばいい。
戦いでは、ない。
アシャが、適格な候補者の最終一覧を出した。
複数いた。
何十年も帝国に支配されていた、人工生命体。
古い作戦の生存者。
解放された世界の戦士たち。
直接の被害者。
ファフィニョの知らない名前。
そして、自分の名。
アシャは慎重だった。
「誰も、指名されていません。誰にも、強制できません」
ファフィニョは息をした。
少しだけ。
「ただし、手続きで立証された直接のつながりの範囲を考慮し、法廷は、被害当事者を務める最優先の候補者を、ファフィニョと考えます」
言い終える前に、画面が変わり始めた。
ファフィニョ対ザイラックス
解放者が、一つの時代を閉じるか
最後の戦い
レプ・オルジオンでは、祝う者がいた。
ファフィニョにも見えた。
立ち上がる者。
叫び声。
上がる腕。
まだ、何も言っていなかった。
もう、祝っていた。
寒くなった。
それから、暑すぎるほどになった。
正義が、欲しいのか?
画面を見た。
それとも、見られる結末が欲しいのか?
アシャが、彼に話しかけた。
「ファフィニョ」
無理に、顔を上げねばならなかった。
「被害当事者を務めることを、自発的に受け入れますか?」
ザイラックスを見た。
ザイラックスだ。
多すぎる墓に、責任を負う存在。
多すぎる廃墟。
多すぎる年月。
そして、同時に……。
開いた外骨格を思い出した。
乾いた体。
管。
補助される呼吸。
かろうじて、生きている老人だ。
広間の音が、遠くなった。
ファフィニョは息をした。
空気が、足りなかった。
手が震え始めた。
「少し……」
止まった。
アシャは待った。
「休憩が必要です」
「認めます」
ファフィニョは、もう立っていた。
体が自分の代わりに決める前に、洗面室へ着いた。
扉を閉じた。
そばの面に、手をついた。
息をしようとした。
できなかった。
胃が縮んだ。
吐いてしまい、威厳を守ろうとするどんな試みも終わった。
そのあとも、両手で体を支え、前かがみでいた。
息をした。
一度。
また。
ようやく身を起こし、鏡の自分を見た。
緑の髪に、いくつもの灰色の斑が走っていた。
左目の眼帯。
傷跡。
ファフィルを逃げた子どものものでは、もうない顔。
どういうわけか、すべてがザイラックスにつながっていた。
それでも、殺したくなかった。
「完璧」とつぶやいた。
顔に水をかけた。
また、自分を見た。
ザイラックスが黒い装甲でしかなかったときは、ずっと単純だった。
敵。
声。
止めなければならないもの。
今は、中に何があるか知っていた。
装甲しか知らなかったときのほうが、憎むのはずっと簡単だった。
ブラックを思い出した。
『救う相手を選べ。憎む相手ではなく』
オラクを思い出した。
『その選択を、自分への罰に変えて、奪うな』
証言席での、自分の声も思い出した。
「今は、したことの責任を取ってほしい」
壁に額を当てた。
「それは、僕がする側になりたいという意味じゃなかった」
沈黙。
目を閉じた。
「どうして、いつも最後は剣になるんだろう」
「あなたと剣の関係が、統計的に心配だから」
ファフィニョは目を開けた。
扉のそばに、ナイラがいた。
「どれぐらい、聞いた?」
「十分」
近づいて、水を渡した。
ファフィニョは飲んだ。
二人は座った。
数秒、どちらも話さなかった。
「もう、祝ってた」と、ようやく言った。
「知ってる」
「受け入れても、いなかった」
「知ってる」
「もう、僕の代わりに決めてた」
ナイラは彼を見た。
「じゃあ、決めさせないで」
ファフィニョは彼女を向いた。
「断ってほしい?」
「あなたが言いたいことを、言ってほしい」
答えが、なくなった。
数秒、過ぎた。
「負けるのが、怖いんじゃない」
ナイラは待った。
「じゃあ、何が怖いの?」
ファフィニョは床を見た。
「勝つこと」
彼女は、すぐには答えなかった。
「ほとんど立てない相手の前に、僕を置く。医療用のハーネスを与えて、僕には剣があって、全員で戦いのふりをする」
ナイラは目を下げた。
「じゃあ、問いはそこじゃないのかもしれない」
「どこ?」
「ザイラックスと、向き合うかどうかじゃない」
間。
「どういう条件なら、処刑していると感じずに、向き合えるか」
それから、黙った。
ファフィニョは考えた。
長くは、かからなかった。
答えは、何年も目の前にあった。
「外骨格」
ナイラが顔を上げた。
「駄目」
「まだ、言い終わってない」
「あなたを、知ってる」
「だんだん、うっとうしくなってきた」
「一緒に住んでるから」
ファフィニョは、笑いかけた。
「外骨格があれば、身を守れる」
「外骨格があれば、あなたを殺せる」
「うん」
「そんなふうに、『うん』って言わないで」
「どんなふう?」
「ばかなことをすると、今、決めたみたいに」
「賢いことをするときは、どんなふうに言う?」
ナイラは彼を見た。
「いつか、わかるといいね」
今度は、ファフィニョも少し笑った。
それから、また真剣になった。
「彼が死ぬとき、僕がそこにいるなら……僕が処刑できるように、全員が規則を組み替えたせいで死んだとは、思いたくない」
ナイラが、彼の指に自分の指を絡めた。
「あなたを、殺せる」
ファフィニョはうなずいた。
「知ってる」
冗談はない。
強がりもない。
ただ、真実。
ナイラは手を握った。
「じゃあ、あの人たちのためにはしないで」
「誰のため?」
「銀河。見出し。あなたが何をするべきか、もう決めた人たち」
まっすぐ、彼を見た。
「受け入れるなら、その決断と、あとで生きていけるからにして」
ファフィニョは黙った。
髪が、少しずつ緑を取り戻し始めた。
戻ると、広間はまた静まった。
アシャが彼を見た。
「決めましたか?」
ファフィニョは立った。
「はい」
息をした。
「受け入れます」
反応は、すぐ始まった。
ファフィニョは声を上げた。
「条件があります」
沈黙。
記者たちさえ、反応に数秒かかった。
アシャが言った。
「述べてください」
ファフィニョは、裁判官たちをまっすぐ見た。
「ザイラックスに、外骨格を持たせてください」
セリンが立った。
イリラが記録を開いた。
レクスは動かなかった。
アシャは、ファフィニョを見つめた。
「何を求めているか、理解していますか?」
「はい」
「刑の一部として没収される、戦闘プラットフォームです」
「知っています」
「あなたを殺す、十分な能力があります」
ファフィニョは息をのんだ。
「それも、知っています」
ざわめき。
ファフィニョは続けた。
「医療用のハーネスにつながれた老人を殺して、何百万もの人に、戦いだったと呼ばせるつもりはありません」
騒ぎが消えた。
「最終異議申立てなら……彼にも、異議を争える力が必要です」
セリンが話した。
「法は、完全な対等さを要求していません」
「では、ほかの被害当事者を探してください」
怒って言ったのではなかった。
脅しでもなかった。
ただ、本当だった。
決断は、自発的なものだった。
セリンは眉をひそめた。
「私が反対するのは、ザイラックスを無防備にすべきだという理由ではありません」
ファフィニョは聞いた。
「あの外骨格は、大規模な軍事作戦のために造られています。通信、連携、戦略的な接続のシステムが、局所的な対決を、はるかに大きな問題へ変え得ます」
「では、それは戻さないでください」
「それほど単純では、ありません」
「単純にできます」とケレド4が遮った。
全員が、人工生命体の裁判官を見た。
ケレドは、外骨格の構造を投影した。
「機能は、物理的に切り離せます」
いくつものモジュールに、印をつけた。
「装甲。移動能力。力の増幅。感知器。防御。個人の戦闘範囲にとどまる内蔵武器」
それから、別の組。
「外部通信。ネットワーク接続。遠隔操作。機体の指揮。戦略接続。惑星外への推進機能」
二つ目の組が、赤くなった。
「こちらの機能は、遮断したままにします」
ファフィニョは理解した。
戦士。
皇帝ではない。
メアロン・サールが、何かを読んでいた。
「先例も、あります」
アシャが彼を向いた。
メアロンは、ヴァル・テランの一行を拡大した。
「最古の文面は、有罪とされた者に『異議を争うのに十分な物理的能力』を残すよう、求めています」
セリンは読んだ。
「同等であることは、要求していません」
「はい」とメアロン・サールは答えた。
「ですが、有意な抵抗の可能性がない処刑も、想定しているようには見えません」
アシャは、数秒黙った。
ようやく、レクスが口を開いた。
「弁護側は、被害当事者の要請を支持します」
ファフィニョは彼を見た。
「それは、驚きだ」
レクスが、少し頭を傾けた。
「予測できたことです」
機嫌の悪い日のアクセルに、そっくりだった。
ファフィニョは、認めねばならなかった。
ザイラックスを見た。
何もない。
外骨格の赤い目は、動かなかった。
何を考えているか、知る方法はなかった。
評議は短かった。
単純だったからではない。
問題が、明確に定められていたから。
裁判官たちが戻ると、アシャは直接話した。
「法廷は、条件を認めます」
ざわめきの波が、広間を走った。
「最終異議申立てのあいだ、被告は外骨格の個人戦闘能力を取り戻します。すべての戦略システム、外部通信、指揮接続、許可された闘技場の外へ作用する能力は、遮断したままとします」
ファフィニョを見た。
「その条件の下で、被害当事者を務めることを、自発的に受け入れますか?」
また、視線を感じた。
何百万と。
何十億かもしれなかった。
だが、今度は、その視線に答えないようにした。
ナイラを見た。
それから、ザイラックスを。
「はい」
ほとんどすぐに、見出しが出た。
ファフィニョ、受諾
ザイラックスが戦闘能力を取り戻す
ヴァル・テランを執行へ
反応は、ずっとばらばらだった。
祝う者がいた。
ファフィニョを無責任だと言う者もいた。
ザイラックスへ武器を戻すなど、正気ではないと言う者もいた。
ホライズン基地で、ヴェイルは、完全に真剣だった。
セイルは、どの能力が許可されるか、もう画面で確認していた。
レイズは祝わなかった。
ホライズン・ホームで、ヴァエラが放送を消した。
部屋が暗くなった。
ナレクは、数秒待った。
また、つけた。
ヴァエラが彼を見た。
「見なくても、変わらない」とナレクは言った。
彼女は目を閉じた。
「知ってる」
ようやく広間を出られると、ファフィニョとナイラは、ほとんど人のいない通路を一緒に歩いた。
報道機関は、ずっと遠くで待っていた。
ファフィニョは止まった。
「向き合うと、決めた」
ナイラはうなずいた。
「知ってる」
ファフィニョは、自分の手を見た。
「殺すとは、決めてない」
ナイラは、迷わず答えた。
「それも、知ってる」
ファフィニョは顔を上げた。
「その瞬間が来たら、どうなる?」
「そのとき、あなたが決める」
「足りないように、聞こえる」
「足りるよ。あなたの決断だから」
ファフィニョは、開いた場所から、ヴォルジャ・ケルの空を見た。
また、銀河の重さを感じた。
だが、まったく同じではなかった。
以前は、すべてを背負おうとした。
今は、全員が何かを期待していても、境界は残せると、わかり始めていた。
自分のまま、残る部分。
ヴォルジャ・ケルから遠く、ホライズン基地は、ほとんど空だった。
夜が、レプ・オルジオンを覆った。
アクセルが、下層の通路を一人歩いていた。
検問を通った。
青い光が、体を横切った。
アクセル
接続許可
扉が開いた。
降りた。
別の通路。
別の扉。
もっと深く。
何か月も、誰も訪れていない部屋へ着いた。
ガラスの向こうに、剣があった。
暗く。
活動せず。
静かだった。
横の表示は、同じ結果を示し続けていた。
エーテ・エリオン
マトリクス活動消失
共鳴シグネチャ:0
活動:0
アクセルは、前で止まった。
何も言わなかった。
操作部に、片手を置いた。
画面が変わった。
異常物質へのアクセス要請。
承認しますか?
アクセルは、少し剣を見つめた。
「承認」
封鎖が、解除され始めた。
第13章をお読みいただき、ありがとうございました。
ついにザイラックスに「有罪」の評決が下る歴史的な瞬間。しかし、物語は単なる勝利では終わりません。決闘裁判「ヴァル・テラン」の優先候補として選ばれたファフィニョは、人工呼吸器に繋がれた老いた生身を処刑することへの強い抵抗感を覚えます。「中を知らなかった時の方が大きく見えた、今の方が怖い」という恐怖の本質。そして、彼を殺し得る戦闘機能(外骨格)を敢えて戻して向き合うという、過酷ながらも彼らしいプライドに満ちた条件を提示します。ラストのアクセルの不穏な動きも必見です。
もし今回の衝撃的な veredicto と、ファフィニョとナイラの固い絆、そして決意に満ちた展開をお楽しみいただけましたら、ぜひ「ブックマーク追加」や、下部にある評価(星)での応援をよろしくお願いいたします!皆様の反応が執筆の何よりの原動力です。
次回、決戦前夜の葛藤と謎の動きが交錯する第14章でお会いしましょう。




