第40話 マスコミ対策と同級生の結婚願望
2014年4月
今日は平日でオフの日、望結が学校から帰ってきた時間に彼女の家の前まで来ている。
望結はマスコミを警戒して俺に家に来ないで欲しがっていたのだが、この前の俺のハットトリックを観てどうしても逢いたくなってしまったそうだ。
可愛いやつめ。
俺はマスクの下でニヤニヤと笑う。
今日は一応自宅で帽子、サングラス、マスクの変装道具を装着してから来た。
芸能人も熱愛報道に怯えながら、こんな感じで街中を変装して歩いているのだろうか。
俺の場合その変装をしても190cm近くあるからバレやすいのが難点だ。
だが望結の家に来る途中で全力ダッシュで道をぐるぐる回ったりしたので、追手がいたとしても撒けているはず。
とにかくインターホンを押して望結の家に早く入れてもらおう。
ピンポーン
「はい」
「あー俺」
「誰ですか?」
「俺だよオレオレ」
ガチャッ
望結の家のドアが開く。
「ふふっ完全に不審者だよ大雅君」
「不審者だと少しでも思ったら開けちゃだめじゃないか望結」
「その身長の不審者は中々いないからいいのいいの、さ、入って」
「おじゃましまーす」
ガチャッ
「ふぅー」
望結の家に入って変装道具を外す。
「ね、みてみて高校の制服♡」
「おお、制服ブレザーなんだね。望結によく似合ってて可愛いよ」
「ありがとう、結構お気に入りなんだ♡」
望結は俺に制服姿を見てほしかったようだ。
「とりあえず私の部屋に行ってて。お茶持ってくから」
「はーい」
・・・・・
「それにしても久しぶりだね2人で会うのは」
「うん、すっごく会いたかったよ?大雅君♡」
「俺もすごく会いたかった。キスしようか望結」
「うん♡」
ちゅっ…
望結との久しぶりのキスはしばらく続いた。
・・・・・・・
「ねぇオレ思ったんだけど、やっぱり1週間に1回くらいは望結に会いたいな」
「うーん私がマスコミのことを心配し過ぎなのかなぁ。でも大雅君日本代表になるかもしれないんでしょ?」
「え?どこでそんな事聞いたの?」
俺が日本代表を目指していることは公言をしていないし、望結にも言ってないはずだが。
「テレビのスポーツニュースでサッカー解説の人が言ってたよ。今の成績が続くならW杯日本代表に選ばれてもおかしくないって」
「うーんまぁそれはそうかもしれないけど、まだ分からないからね」
「大雅君がもし日本代表に選ばれたら私もすごく嬉しいけどさ、ますます会いづらくなっちゃいそうだよね」
「開き直って大っぴらにしちゃっても良いと思うけどね。望結と付き合ってること」
なぜサッカーで上手くいく程、望結と会いづらくなってしまうのか。
俺は我慢ならない。
「でもそうすると私の家にマスコミの人来ちゃうかもよ?」
「望結に近づいたメディアは二度と俺の取材出来なくする」
「週刊誌とか大雅君の取材しなくてもいいメディアはどうする?」
「うーん・・・」
確かに主な敵はそちらのコバエのようなメディアが多そうだ。
「そうだな、俺のSNSアカウントでも開設しようか。それで望結が困ったことになった時発信することで、社会の皆さんにそのメディアを非難してもらおう」
そういったメディアに即効性がある策というのは今の所これくらいしか思いつかない。
「上手くいくかなぁ」
「正直あんまり自信ない。あの人達は記事が売れればいいだけの無敵の人だからね」
「えー怖いなぁ…」
「でも怖がってばかりで俺達が幸せになれないのは良くないと思う。望結と望結の家族は俺が最大限の力を持って守るから、少しは安心してほしいかな」
ぎゅっ…
俺がそう言うと望結が抱きついてきた。
「望結?」
「なんかさプロポーズみたいでキュンってきちゃった♡」
「えっ?」
全くそんなつもりはなかったのだが。
「分かってる。大雅君が今の所結婚するつもりがないってことは」
「う、うん…」
「でも私にも一応結婚願望があるんだよ。聞いてくれる?」
「分かった。聞かせて」
俺の主張ばかりしていてもフェアじゃない。
ちゃんと望結の意見を聞こう。
「私は26歳までには大雅君と結婚して子供は3人以上欲しいと思ってる。勿論大雅君と一緒に住むつもりだよ」
「そっか」
俺は望結の願いを叶える事が出来るだろうか。
俺の夢がなければそれは可能性が高いのだが。
「ねぇ正直に答えて欲しいんだけど、大雅君が結婚しないつもりなのはさ、大雅君が1人の女性だけを愛せないからだよね」
「うん、そうだね」
「じゃあさ浮気してもオッケーってことにしたら私と結婚してくれる?」
「うん?うーん」
俺の夢は数多の美女を手に入れることだ。だが結婚しているからといって美女を手に入れられないかといったら…
ふむ、一応は手に入れられる。
あとは世間に妻公認の浮気という形を受け入れてもらえるか。
「浮気相手との間に子供作っていいの?」
「いいよ。帰ってくる場所が私の所だったら」
「うーん望結の考えは分かった。結婚についても考えとく」
「まぁ結婚するとしてもあと10年くらいはあるからね、ゆっくり考えていいよ。」
俺達はその後久しぶりの二人の時間を楽しんだ。
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