何かあった時は頼る事にしよう
ん?
アンセルフィディアに向かっている幌馬車の一番後ろで流れる景色をぼけーっとみていたら視線に白と赤の毛玉がみえて私はゆっくりと進む馬車から飛び降りてその毛玉の元へと走りよく見る。
「子犬・・・だよね」
白い子犬が足を怪我して蹲っていて私が来て事で私を見て歯を剥き出しにして威嚇してきた。
「・・・いい事思い付いた!!」
頭の中にいいアイディアが浮かび私は威嚇している子犬に手を伸ばす。
「いたっ」
私の右腕に噛みついて来たけどかまわず抱き上げ急いで私を残して進んで行く馬車を追いかけて飛び乗る。
「さて・・・・そろそろ放してくれないかな?」
右腕を噛みついたままの子犬にそう言うと何故か更に力を籠められた。
「仕方ないね」
私は左手で子犬の上顎に手をかけ力を込めて持ち上げすぐに右腕を抜く。
右腕を引き抜いた後ベルトに通して腰に設置している小物入れから消毒液と包帯を取り出す。
「少し染みるけど我慢してね」
そう言ってから子犬の怪我をしている方の足を消毒し包帯を巻く。
その後に小物入れから非常食として入れてあるクッキーを取り出して小犬の口先に差し出す。
「これ食べて」
子犬は私が口先に差し出したクッキーの匂いを嗅ぎ・・・それから私の指ごと食べる勢いで噛みついてきてクッキーをたべはじめた。
「物好きだなお嬢ちゃん」
クッキーを食べる子犬を見ていたら馬車に乗っている人の中の男性の一人がそう声を掛けて来た。
「ほっておけなくてね・・あ!もしかして犬嫌い?」
たまに犬嫌いとかいるから心配になりうそう聞くとこの馬車に乗っている人達全員が笑い出す。
「へ?私変な事言ってないよね?」
そう言うと私に声を掛けて来た男性が笑いながら話してきた。
「俺達探索者が犬が怖いとか言う訳ないだろう?もっと凶暴な魔物を相手にしてるんだぜ?」
・・・・確かに!!
「ならよかったよ、この子はアンセルフィディアに連れて行こうと思ってたからもし馬車に乗ってる他の人達に乗せるのを反対されたら歩いて帰らなきゃいけなかったからね」
私がそう言うと声を掛けて来た男性が苦笑する。
「そいつを放り出すって選択肢は無いのか?」
その言葉に私は苦笑する。
「怪我を治療して完治しない状態で放置は流石に出来ないかな?」
助けたんだから最後まで見届けないとね。
「本当に物好きな嬢ちゃんだな」
そう男性が口にすると他に乗ってる探索者達も生暖かい視線を私に向けてきた。
「何?」
何でそんな視線を私に向けるの?私変な事はしてないよね?
「何でもないさ・・俺はデッドって言うんだお嬢ちゃんは?」
最初に話しかけてきた男性探索者がそう聞いて来たので私の腕の中でクッキーを懸命に食べてる子犬を撫でながら口を開く。
「エミリアって言うんだ、最近アンセルフィディアにきたんだ、よろしくね」
そう言うと男性探索者・・・・デットさんが納得したように頷く。
「見ない顔だと思ったらやっぱりか、俺はこれでもAランカーなんだ。何かあったら声を掛けてくれ相談には乗ってやれるぞ」
どうやらいいひとっぱいね、何かあった時は頼る事にしよう!!
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