やる気がなさそうなんだけど
「では改めまして探索者登録の手続きをさせて頂きます」
床に蹲りもがいているダメッスを横目でチラッと見た後に私達に視線を向けてそう言って来たので私達は頷く。
「登録者はライオさんを除く2人でいいのですね?」
その言葉に頷くとアイナさんがカウンターに50㎝位の水晶玉を置き真剣な顔で口を開く。
「まずはこの水晶玉を触ってもらえますか?」
その言葉に私は水晶玉をまじまじと見た後に迷わず手を乗せる。
「ん?何も起きないよ?」
何か起きると思ったけど何も起きなかったので私がそう言うとアイナさんが微笑む。
「何も起きない方が良いのですよ。この水晶玉は成人してるかの確認と犯罪歴があるかどうかを確認できる魔道具なんです。成人してる人や犯罪歴が無い人には無反応なんですが、成人してない人が触ると黄色に、犯罪歴がある人が触ると赤く光るんです」
「へえ」
なんかすごい魔道具なんだね。
「・・・はい大丈夫ですね」
ルーナも説明を聞いた後に水晶玉に触れ何も起きないのを確認したアイナさんがそう言って微笑み、次に2枚の紙を私とルーナに差し出してきたので受け取る。
「この書類を書いてください。名前、歳、戦闘スタイル、それと最後の欄をよく読んでそこにサインを。私が代筆しますか?」
その言葉に私とルーナは首を左右に振る。
「ではお願いします」
そう言って来たので私達は頷き渡された書類に目を通し必要な欄を埋めていく。
そして最後の欄をよく読むようにと言われたので読んでみると『探索者は命がけの仕事でありもし命を落とす事があっても自己責任となる』という事と年に一度あの水晶玉のチェックを受けるって事らしい。
私はそれを読んですぐにサインをし書き終わった書類をアイナさんに渡す。
「お預かり・・・あはい」
どうやらルーナも書き終わったらしくアイナさんに渡すとその書類に目を通した後に私達に視線を向ける。
「エルミナさんとルナさんですね。では最後にギルド員と手合わせをして頂きます。この手合わせでギルド員に負ければ不合格・・・とか言うのはありませんので安心してくださいね?現段階で貴女達がどの程度の強さなのかを確認する為なので気楽に挑んでください」
まあ探索者はある程度の戦闘力を持っておかないとやれない仕事みたいだから確認はしておいた方が良いんだろうね。
「では訓練場へ行きましょう」
アイナさんがそう言いながら受け付けから出て来て歩き出し私達はアイナさんについて訓練場へと向かった。
「ここです、えっと・・・・あ!ムゥさん!!」
アイナさんが訓練所の端のほうで寝ころんでいる男を見つけて声を掛けるとむくりと起き上がり頭を掻きながら私達に視線を向けて来た。
「何だ?寝てたいんだが?」
・・・・・・本当にこの人ギルド員?滅茶苦茶やる気がなさそうなんだけど!
「この方達の相手をしてもらいたいんです」
アイナさんの言葉を聞き私達をじっと見て溜息をつき立て掛けてあった木剣を手に取る。
「お前さん等の獲物は?あそこに用意してある奴を使え」
視線の先には木剣や木の槍や木ナイフとかが立て掛けてあった。
サッサと終わらせるために木の槍を手に取りムゥと呼ばれた男の前に立つ。
「槍を使うのか?」
私はその言葉に首を左右に振る。
「槍・・・と言うより棒術だね。丁度いいからこれを使う」
ムゥはその言葉に頷き木剣を構える。
「んじゃ始めようか」
その言葉を聞きムゥに向けて踏み込んだ。
【読者の皆様へお願い】
作品を読んで『面白かった』や『更新がんばってるな』と思われた方は下にある【☆☆☆☆☆】からポイントを入れて応援して頂けると嬉しいです。
とても励みになりますので、よろしくお願いします。




