お遊びでこんな事をやってる訳じゃない
「いやいやいやいや!!お嬢ちゃん!!」
ポーションを持って来てくれた男性が焦ったような顔で私に向かって歩いてきたからライオが私の前に立ち私を守るうにいつでも抜けるように腰に差してある剣の柄に手を置く。
それを見て男性が足を止めて口を開く。
「料理を作るんじゃないんだから『煮込むだけ』はないだろう!!このポーションは村に何かあった時に使うための物だ!!お嬢ちゃんのお遊びで使っていいものじゃない!!」
真剣な顔でそう言って来たので私は頷く。
「私もお遊びでこんな事をやってる訳じゃない、これが『腐毒摂取症』を治す為の薬になるんだよ、個別でポーション、ラウル草、カーサス草を使っても効き目があまりないんだよ。けど全部まとめて火を通す・・・・煮込む事で効果が跳ね上がるんだ」
これは実際に検証されてる事なんだよね、やり方は簡単でまんま料理なんだけど薬になるって本当に不思議だよね!!決して私がおかしくなった訳じゃないよ?
「って事で30分弱火で煮込むからのんびりしてて」
そう言うと男性がまだ信じられないと言った顔ではあるが頷き少し離れた場所にある椅子に腰を下ろした。
「エミリア様・・私が見ていますのでエミリア様も座っていてください」
ルナがそう言って来たけど私は首を左右に振る。
「弱火とはいえ薬を煮込んでるんだ私がやった方が良い」
まさか此処で薬師としての知識も役に立つとは思わなかった、でも役に立つならしっかりと最後まで知識を使う。
「そろそろいいかな?」
鍋をたまに混ぜながら過ごし鍋の中を見てそう呟き火を止める。
「え?」
ルナが私の言葉を聞き鍋の中を覗き込み信じられないと言った顔で見ながらそう呟いた事で他の皆も鍋を覗き込み驚いた顔になる。
理由は簡単で鍋の中のポーションの色が青から赤に変わっているからだ。
「これで完成だよ、これを冷ました後に『腐毒摂取症状』の人に飲んでもらう・・・とその前にフォーザさん大きな布を貸して欲しいのととこの薬が入れられる大きな器てある?使いたいんだけど?」
「何に使うの?」
フォーザさんが首を傾げて来たので私は話を続ける。
「ろ過・・・布を使って煮込んだこの薬からラウル草とカーサス草を分けたいんだ」
そう言うと納得したのかキッチンの奥から煮込むのに使ってた鍋と同じ大きさの鍋と布を持って来た。
「これでいいかい?」
私は頷きながら鍋と布を受け取りそれからライオに視線を向ける。
「ライオとそこのお兄さん力を貸して」
ポーションを持って来てくれた男性とライオにそう声を掛けると2人は私のいる場所へと歩いてくる。
「ライオはこの鍋を持ってて」
フォーザさんから受け取った鍋をライオに持たせた後に私は大きな布を鍋の口に被せるようにして動かないようにする。
「それでお兄さんは零さないように煮込んだ薬をゆっくりとこの鍋に移して・・・そう・・・ゆっくりと」
お兄さんは恐る恐るという感じで鍋を傾てて注ぎはじめ・・全部を移し終えた。
ここに居るガドの人達が嬉しそうな顔になったのを見て私は話を続ける。
「出来た・・・・今日このコップで1人一杯飲ませてあげて」
あとは飲んだ後の経過を見る、たぶん大丈夫な・・・はずだ!!
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