閑話 カウントダウン
「大変です父上!!」
朝いきなり息子であるムッシュがそう叫ぶようにして寝室に飛び込んできた事で私は叩き起こされた。
「朝から騒がしいい何事か、まだ7時ではないか・・・・」
昨日ルーファの誕生日会で酒を呑みすぎたせいで少し二日酔い気味の頭を抑えながらそうムッシュにそう言うと俺の心配をするどころか慌てた様子のままムッシュが話を続ける。
「ルーファの部屋にこんな物が!!それを確認した後に探したのですが姿が何処にもありません!!」
慌てながら差し出された紙を受け取り目を通し・・・俺の二日酔いは冷めきった。
「家出・・・だと?」
紙には『今までお世話になりました、旅に出ます探さないでください』と書いてあり、何度見てもその文章は変わる事は無かった。
「ムッシュ・・・探したと言ったな?家に居ないのは確かか?」
「はい」
「なら正門に人を行かせろ!!この時間ならまだそんなには人はおらん!!それと街の中にも探しに行かせろ!!てルーファを必ず探し出せ!!」
「はい!!」
ルーファが家出?まずいまずいまずいまずい!!ルーファがいなくなったら当然フトマルとの結婚は無くなる!!それは我がロードル家の終わりを意味する!!それは比喩ではなく本当の意味で!!まず婚約破棄・・・しかもロードル家の一方的な事情による婚約破棄となれば貴族社会においてロードル家は一切の信用を失う事となり貴族社会においてそれはロードル家の死と同等の意味がある。
それに経済的な問題だ、ロードル家はルシーラ家にもう何度も支援してもらっているのだ!!結婚が無くなったとなれば今まで受け取っていた資金全てを返金しなければならなくなる!!返金する金額は今のロードル家には返しきらない金額になってるからロードル家が取り潰しになるだけではすまなくなる。
「ルシーラ家に知られる前にルーファを探し出さねば」
俺はすぐさま着替えて部屋を出た。
「で?どうであった?」
正門に走らせた者からの知らせを受けたムッシュが私の執務室に来たのでそう聞くとムッシュが首を左右に振る。
「朝から正門を守っている騎士の一人がルーファの事を知っているのですがルーファは通ってないとの事です、もしかして変装などして通った可能性はあるかもとの事です」
チッ!!
「なら何人かレッテスに向かわせろ!正門が開くのが6時だから今から行けばレッテスに行ってるとしても捕まえられる!それとこ王都に残っている可能性もあるから引き続き探すように伝えろ!」
「わかりました!!」
ムッシュが部屋から出て行くのを見送ってから溜息を一つつきこれからの事を考える。
「まだルシーラ家には気が付かれてない筈だ・・・早く見つけねば」
俺はマヌッケを呼びながら用意してあった水を一気に煽る。
【読者の皆様へお願い】
作品を読んで『面白かった』や『更新がんばってるな』と思われた方は下にある【☆☆☆☆☆】からポイントを入れて応援して頂けると嬉しいです。
とても励みになりますので、よろしくお願いします。




