気にしてないよ
「少し待っててください」
ギルド員さんはそう言った後に部屋を出て行き部屋にはラッツさんと私達だけが残る事となり静まり返った。
「どうやら楽に国境越えが出来そうだね」
アリスの頭を撫でてそう言うとアリスも嬉しそうに頷く。
「あ・・・今回の盗賊の賞金はアリスの為に取っておくから買いたいものがあったら言うんだよ?」
その言葉にアリスが首を左右に振る。
「そのお金お姉ちゃん達が悪い奴等を倒したんだからお姉ちゃん達のものだよ!!」
その言葉に今度は私が首を左右にふる。
「違うよあいつ等の金は全てアリスの物なんだ」
私は盗賊達から奪ったお金と賞金首の賞金全てをアリスの為に使うと決めた、その事をライオとルナに言うと『エルミナ様らしいです』とか『やっぱりお嬢だ』とか嬉しそうに言われたので2人も納得してくれたと判断しアリス貯金としてアリスの為に使う事となったのだ。
「お姉ちゃん達が使って!」
そう言って来るアリスの頭を撫でて話をしようとしたら扉が開きさっき出て行ったギルド員さんの他にかなり高齢の白髪のオールバック男性が入って来た。
「お待たせしました、この方はこのギルドの長・・・ギルドマスターです」
え?この人がギルドマスターなんだ?って言うかギルドマスターが出て来たって事は特別証明書ってギルドマスターの許可が必要って事なのかな?と思っているとギルドマスターが私を見て微笑む。
「話は聞いた、この子を救ってくれて感謝する」
いきなりそう言われたので少し驚いたけど私はその言葉に首を左右に振る。
「お礼を言われるような事はしてないよ」
そう言いうとギルドマスターは微笑み今度はアリスに視線を向け一礼する。
「初めましてお嬢さん、私はガレッソ・ノートン、ギルドマスターだ」
アリスはそれを聞きぺこりと頭を下げる。
「話は聞いているが確認させてくれるかな?君はこの街で暮らす事を選ばすにこちらのお嬢さん達との旅を望んでいる・・それは自分の意思でかな?それともこのお嬢さんが『ついてこい』と言われてかな?」
無理矢理連れて行く訳が無いじゃん!と思って見ているとアリスが真剣な顔で首を左右に振り口をひらく。
「お姉ちゃん達が無理矢理連れて行こうとしてる訳じゃない!!私がお姉ちゃん達と一緒に行きたいの!!」
ギルドマスターはそれを見て微笑みながら頷き、その後ももう一度私に視線を向ける。
「お嬢さん・・・貴女を侮辱するような質問をしてすまなかったね、でもきちんと本人から聞かなきゃいけなかったものでね」
私は首を左右に振り苦笑する。
「仕事なんだから仕方ないでしょ?気にしてないよ」
私の言葉にギルドマスターは一度頭を下げた後に微笑む。
「私の権限で特別証明書を出させてもらう、少し待っててくれるかね?」
おお!特別証明書を出してくれるんだ?ありがたい!!
「ありがとうございます」
頭を下げながらそうお礼をするとギルドマスターは微笑む。
「私にはこれくらいの事しかできないからね、君達はこれから大変な事を色々体験するだろう、頑張りたまえ」
「はい」
そう言い残してギルドマスターはギルド員さんと共に部屋を出て行った。
その姿を見送った後にラッツさんが私に視線を向ける。
「俺もそろそろお暇させてもらう、金はギルドで用意してるはずだからここを出る時に受け取ってくれ」
「わかった、ありがとうね」
「おう」
ラッツさんがそう口にし手をヒラヒラさせながら部屋を出て行った。
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