こんな奴等に使う時間がもったいない
坊主頭の呟きを聞きライオが苦笑する。
「だろう?俺みたいな奴の為に頭を下げるなんて普通は無い・・・まあお嬢だしなぁ」
何でそんなに呆れた顔で私を見るのライオ?ってルーナ?何でそんな優しい顔で微笑む?私変な事った?
と内心思っていると坊主頭が真剣な顔になり私を見る。
「旅をする探索者ってのは珍しくない、だからそんな事を気にしなくていい。そうだな・・・・ホースガラに再び来た時に此処に来て旅で起きた事を土産話として聞かせてくれ、それで満足だ」
・・・・いい人だ!!見かけは怖いけど本当に良い人だ!!私もこの人の事を心から信頼できると言えるよ!!
「こっちに来たら絶対に顔を出すよ」
そう言うと坊主頭が嬉しそうに頷く。
「って事でまた来るよ、元気でなハイルド」
・・・坊主頭の名前を始めて知ったよ!!そりゃ普通は名前はあるよね!!坊主頭なんて思ってごめんなさいハイルドさん!!
「ん?どうしたお嬢ちゃん?」
「ナンデモナイヨ」
焦る私を見てそう声を掛けて来るハイルドさんに視線を逸らしながらそう答え、それを見ていたライオが全てを理解してるかのように深い溜息をついた。
「んじゃ元気で」
私達は少し話した後に店を出る事にした。
「後は旅での食糧を買い込まないとね」
馬車を所有しているから普通の旅人よりも買い込む事は出来るけど傷みやすい食糧は買えない、干し肉とか後は水・・・それと生活必需品も買わないと。
「案内よろしくねライオ」
「了解、んじゃついてきてください」
ライオの後について歩いて行き5分位進んだ所で立ち止まり動かなくなったので着いたと思い後ろから見てみると5人の男が通路を塞ぐようにして立っていた。
「あれ?」
その男の中に何処かで見た男が立っていたので考え込むけど誰だか分らなかった。
「いた!さっきはよくもやってくれたな!!」
あ!・・と騒ぐ男を見て思い出した。
「ギルドでウザ絡みしてきた酔っ払いだ!!」
思わずそう叫ぶと酔っ払いが私を睨み更に顔を赤くする。
「誰が酔っ払いだ!!貴様のせいでしばらく動けなかったんだぞ!!責任取って慰謝料払いやがれ!!!」
え?何で慰謝料なんて払わなきゃいけないの?と思っているとライオが溜息をついた。
「お前・・・・い加減にしろよ?」
・・・・あ!これはヤバいかも!!ライオが滅茶苦茶怒ってる!!
「なんだガキ?俺達に勝てるのか?こっちは5人いるんだぞ?大人しく金を払え」
一緒にいる男の一人がそう言い終わった瞬間『ぶべっ!!』と言う変な悲鳴と共に後ろに飛んで行った。
もちろんやったのはライオ。ライオは男が喋ってる間に踏み込み殴ったのだ。
「お・・・おい!いきなり殴るとか無しだろう?」
酔っ払いの仲間の一人が吹き飛んでいった男を見ながら叫ぶとライオが深い溜息をつく。
「喧嘩はもう始まってるんだ、油断してるそっちが悪い」
そう言いながらビビッて動けない男をぶん殴り意識を刈り取る。
「まだだ!」
そう言いながら残った一人がナイフを取り出して切り掛かって来た・・・・が凄い速さでその男の懐に潜り込んだルーナが鳩尾に一撃を入れて意識を刈り取る。
「ひっ!ひぃぃぃぃぃぃぃ!!」
最後の一人はそれを見て悲鳴を上げて逃げ出した。私はそれを追う事も無く残った酔っ払いを見る。
「で?」
私がそう言うと酔っ払いが私を睨み口を開く。
「調子に乗るなよ小娘!!俺が本気になれうぴょっ!!」
話し出してすぐ男に駆け寄り足を振り上げた。変な悲鳴が起きたけど気にせずにライオとルーナに視線を向ける。
「んじゃ行こうか」
これ以上こんな奴等に使う時間がもったいないからね。
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