予想外の収入だ
ギルドマスターの執務室に連れて来られて『お礼を直接言いたかった』と言われて私は首を左右に振る。
だってギルドマスターからお礼を言われるような事はしてないもん!と内心思っているとギルドマスターが私の表情を見て苦笑する。
「『何で?』って顔してんな?お前さん等はスタンピード発生の早期報告、5階までの新人達の救助・・・・そして犠牲者たちの身元の確認できるギルドカードの回収・・・・それら全てが俺がお前さん等に礼を言いたい理由だ」
あ!その事ね!
「別にお礼はいいですよ?誰だってあの状況なら同じ事をするでしょ?」
私がそう言うとギルドマスターが深い溜息をつき私に視線を・・・ん?違うかな?私の後に向けたので振り返るとライオが額に手を当てて溜息を付いていた。
「お嬢・・・誰でも同じ事はしない・・・・俺は最初反対してたろ?」
・・・・・確かに!!
「でも一緒に着いて来てくれたよね?同じでしょ?」
私がそう言うと何故かギルドマスターが深い溜息をついた後に同情の視線をライオに向ける。
「お前等・・・苦労してんなぁ」
「もう慣れた」
ギルドマスターとライオの会話を聞き私心外だとばかりに口を開く。
「慣れたって何?私そんなに無茶してないわ!」
私がそう言うとライオが真剣な顔になる。
「病気が蔓延している村に乗り込むのは無茶っていうんだが?」
くっ!確かに!!と思っているとそれを聞いたアイアとケーシーが笑い出す。
「「確かに!!でもそれでこそエミリアだ」」
『それでこそ』ってほめてないよね?アイアとケーシー?と2人をジト目で見ているとギルドマスターが笑いながら口を開いた。
「お前等いいパーティーだな、さて・・・お前等の持ってるギルドカードをこのテーブルに置いてくれ」
は?
「え?ギルドカード剥奪?」
お礼を言われたからもう何もないと思ってたらまさかのギルドカード剥奪?
「違う違う、悪いようにはしないからテーブルの上に置け」
笑いながらギルドマスターがそう言って来たので私達は自分のギルドカードをテーブルの上に置く。
「ふむ・・・どう思うフリッツ?」
テーブルの上に置いたギルドカードを見ながらそう口にすると後ろに控えてる眼鏡ギルド員・・・フリッツさんが口を開いた。
「エミリア殿とルナ殿はCランク、アイア殿とケーシー殿はBランク、ライオ殿はAランクと言った所でしょう」
「俺もそう思う」
は?私達全員ランクアップ?とギルドマスターとフリッツさんの会話を聞いて驚き口を開いた。
「待って?私とルナは元々Eランクだよ?上がるならDランクじゃないの?」
あ!アイアとケーシーもDランクなのにBランクになってると思ってるとフリッツさんが微笑む。
「今回の件で貴女方はそれほどの事をしてくれたのですよ、ですのでランクアップとスタンピード防衛戦に参加していただいた報酬・・・そしてギルドマスターが先程お話になられました初期報告。新人達の救助・・そして被害者のギルドカードの回収・・それらをまとめて別途報酬をお出しします」
え?スタンピード防衛戦に参加での報酬とは別にもらえるの?
「え?いいの?」
私がそう言うとフリッツさんが真剣な顔で頷く。
「はい、貴女方の行動が無ければアンセルフィディアにかなりの被害が出ていましたから、それを最小限にして頂いた評価はランクアップと報酬という形でさせて頂きます」
おお!予想外の収入だ!!
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