平熱。
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「…戦場は…!!!」
樺は魚のごとく体を起こす。
そして目を開くと樺は薄暗い天幕の中の寝台の上に居たことに気が付いた。
「おぉ、ようやくお目覚めか、小隊長様。」
そして横に目をやるとそこには竹戸が座っていた。
彼に対して樺は恐る恐る尋ねる。
「どのくらい…経ちましたか?」
「二日くらい寝てましたぜ。」
樺の瞳孔が広がる。
そして作戦を最後まで指揮できなかったことや戦後処理に携わってないことに罪悪感を覚えた。
その様子に気付いたのか否か、竹戸は立ち上がり
「まぁそこでゆっくりしていてくだせぇ。
これから人を呼んできますぜ。」
そう言って竹戸は去っていった。
体を起こそうと寝台に手を付けた瞬間。
樺の腕に激痛が走る。
…よく見ると肌が黒く変色していたのだ。
樺は著しく困惑する。
…そこまでの熱を受けていたのか。
とはいえそれなら他のところもやられてなければおかしい。
それになぜ包帯もされていないのか。
樺は痛む腕を眺めながら竹戸を待った。
そして15分程度経った頃。
竹戸と共に来たのは三嶋であった。
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「大丈夫なのですか?
その…腕も黒く変色していますが。」
樺を見た三嶋はそう声を漏らす。
そして樺が答える前に竹戸が正体を教えてくれた。
「あぁ、それか、これは鬼熊大隊長がやってくれたんだよ。
詳しいことは知らんが死んだ細胞を炭にして生きた細胞を保護してるとやら
…らしいですぜ?」
樺は再び炭化した腕を見る。
鬼熊といえば制圧のイメージが強かったが、こんなこともできたのか。
そう思いながら炭化した腕に対して軽く指で弾く。
カコンという音と共に激しい痛みが押し寄せて樺は少し身震いした。
「患部は触るもんじゃねぇですし、やめてくだせぇよ。」
竹戸はそう樺を諌める。
樺はばつの悪そうにして腕から目を逸らして三嶋に問いかける
「榊原さんと室井さんは?」
「榊原分隊長は現在隊員や物資の整理、旅団長への報告などに忙殺されていますね。
私も一部の仕事は肩代わりしてますが、それでもという感じです。」
そう報告している三嶋の目は、樺の目から逸れていた。
「室井分隊長は…」
三嶋は言葉を濁らせる。
そしてその後の言葉を、樺は辛うじて聞き取れたのであった。
「―――もうこの場所には居ません。」




