沈憂。
気に入っていただけたならば作品を育てるつもりで評価、コメント、ブックマークの方をしてもらえたら幸いです。
そこには周囲と比べて頭一つ抜けた身長と並外れた体格を持つ男が居た。
男は樺をまじまじと見つめて、
「名は体を表すとは言うがまさか肌が真っ白とは思わなんだ。」
と感心したように言った。
樺は呆気にとられ
「どなたでございますか…?」
と尋ねる。
男は一瞬きょとんとした後、はっとしたような素振りを見せて言った。
「あぁ、すまんの。わしは鬼熊じゃ。次の作戦でお主らの護衛の任を任されとる。以降よろしくたのむぞ。」
圧倒的な体躯の男が徐々に樺に歩み寄る。
樺は強烈な圧に呑まれそうになるが、堪えて
「こちらこそよろしくお願いします。」
と答えた。
鬼熊はそれに気付かないのかそのままの調子で、
「にしてもあれじゃろ?先の戦いで敵将の居場所を光じゃなんじゃで敵将を捉えてその隙を通したとか聞いとるが。」
と問いかける。
「えぇ、そうですね…」
「そうかそうか、話には聞いとったが…なかなかに珍しい魔法を使うもんじゃのう。
わしは水月みたく魔法の理屈とやらはよう知らんがここじゃ中々に便利なことは分かる。」
鬼熊は一呼吸置いた後、更に言葉を続けた。
「そして珍しくて役に立つもんには大抵好き勝手使おうとする輩が現れる。そういった手合いに呑み込まれんよう気を付けるんじゃぞ。」
「ありがとうございます。」
樺は実感を伴わぬまま生返事をした。
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樺は鬼熊と雑多な話を続けた後、別れて自分の天幕に戻る。
そして夜明け前が来るのを待った。
ここ最近、周囲が寝静まった後も頭が休まらない。
目的もなく、ただ不安に駆られて思考を回す。
そして気が付けば辺りから活動の音が聞こえてくるのである。
そんな日々に樺自身も違和感を覚えていた。
しかし小隊長として
陣地を守る観測者として
活動を止める訳にはいかない。
ふと、息苦しさを感じる。
樺は胸に手を当てて心当たりを探る。
しばらく考えた後、霧が肺の奥に入り込んだためである。
樺はそう考えるようにした。
非常に申し訳ないのですが
最近筆があまり進まないということで更新頻度について不定期になると思います…
とはいえ流石に遅くとも週に一度は守りたいと考えています
マイペースな更新に申し訳なさを覚えつつもご理解の方を頂けると幸いです…




