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in礼拝堂のようです。

タイトル考えるのって結構めんどくさい!いやマジで!

「こちらへ」

 馬車の外にいた下級吸血種(レッサーヴァンパイア)の使用人に案内されて、神殿の中へ入る。絵画や壷が飾られた廊下を歩いて案内されたのは、礼拝堂だ。

 ルミナスと思われる女性を象ったステンドグラスから柔らかい光が差し込み、何処か神々しく見える。ここが薄暗くなくて、ステンドグラスの下に包帯を巻いたニスエルタスが座っていなきゃ完璧だな。しかもあちこちに吸血種(ヴァンパイア)の気配するし。

「元気そうだね」

「そうとも限らんさ。1度体をバラバラにされたからね。それより、目が変わったか?」

「見せる程のものじゃないよ。それより、あんたが僕達を呼んだんでしょ? 何の用?」

 と言うと、ニスエルタスは醜い笑みを浮かべた。

「なあに、簡単な話だ。私の眷属になれ」

「……断ると言ったら?」

「おい、連れてこい」

「はっ!」

 返事をした1人が奥の扉を開けた。そこから出てきたのは、口と手を布で縛られた人達と、ナイフを喉に当てて進ませる吸血種(ヴァンパイア)達だ。

 ……ちっ

「人質か。つまんないことしやがって」

「何とでも言うがよい。さあ、どうする?」

 僕は悔しそうにしているセリアとユリウス、人質のほうをじっと見ているリル、喉を鳴らして怒っているレオ、そして、いつもと変わらないクロネを見て、前を向いた。

「分かった。眷属になるよ」

「ご主人様っ!?」

「ククク、物分かりが良くて助かる。こっちへ来い」

 ニスエルタスのほうへ歩きだすと、セリアが手を伸ばしてきたが、ユリウスが止めてくれた。

「落ち着きなさい。ユキトのことだから、何か考えがあるのよ」

 耳元でセリアにしか聞こえないように呟いた。さすがユリウス、いいことしてくれる。

「どうした? 早くこんか」

 余裕ぶってるニスエルタスを内心で馬鹿にらしながら、ゆっくりと近づく。ニスエルタスは立ち上がり、僕の首筋に目をあてた。

「眷属になる前に、1ついい?」

「いいだろう。答えてやる」

「ミルのVITは相当な数値だった気がするんだけど、どうやって眷属にしたの?」

「ああ、私の歯が通らない時は驚いたが、眷属化させるためには、私の血を体内に取り込ませなければいけないだけだからな。やりようはいくらでもある。他に聞きたいことはあるか? ないなら、このまま動くな」

「分かった」

 ニスエルタスは皺を深く刻みながら笑い、僕の首筋に噛みつくーー

「あ、1つ聞き忘れてたけど」

 ニスエルタスの動きが止まる。

「お前らさ、ちゃんと僕達の情報は集めた?」

「何を今更。もちろん集めたぞ。もっとも、1ヶ月前の分までしか集まらなかったがな」

「じゃあクロネのことも?」

「たかがケットシーの情報などいらんわ」

「まあ普通はそうかもね。でもさ、今回はそれが仇になる」

「……何?」

 訝しむニスエルタスを人質の方を向かせる。そこに吸血種(ヴァンパイア)達はおらず、安堵の表情をを浮かべてへたりこむ人達と、後方で人の大きさぐらいの卵型の塊が人質だった人達と同じ数並んでいる。

「特別サービスで教えてやるよ。クロネのスキルは『影操作』。こんな暗い場所こそあいつの領分なんだよ。残念だったな。

 あとね、僕のVITはミル以上だから、どうやったって傷はつけられないよ」

 焦るように僕の首筋に噛みついたニスエルタスにヘッドバットをかまして一旦退ける。人質だった人達のステータスを見てみると、多少衰弱していたものの、大丈夫そうだった。

「あ、ありがとう……」

「お礼は後ででいいですから、早くここから出てください。ここは戦場になります。巻き込まれたくなかったら、急いでください。このケットシーのクロネと、黒銀狼(ブラックフェンリル)のレオが道を開けますから」

 へたりこんでた人達を急かして礼拝堂から追い出す。ユリウスが先導してバタバタと出ていく中、リルだけが残った。

「リル、早く行くんだ。巻き込まれるよ」

「……お」

 お? 何だって? てか今、喋った?

「おにい、ちゃん、ぜった、い、戻って、き、てね」

「……ああ、約束だ。必ず戻る」

「こ、れは?」

「指切りげんまんって言ってね、僕の故郷で約束の証だよ。リルも小指を出して」

「……うん」

 互いの指を絡ませて、軽く1回上下させる。

「よし、僕は絶対戻ってくる。だからリルも行くんだ」

「…うん!」

 元気に返事をしたリルが礼拝堂を出て行こうとすると、ミルが扉の前に立ち塞がった。

「お、姉ちゃ、ん……」

(わたくし)人族(ゴミ)ではなく、上級吸血種(ハイヴァンパイア)です。あなたの姉ではありません。では、さようなら」

 ミルの手刀がリルの体をばっさり切ろうとした瞬間、氷の壁がリルの前にできた。

「どうにか間に合いました」

 セリアか。あいつ残ってたんだね。

「あら、誰かと思えば人族もどきの獣ではありませんか」

「そういうあなたもコウモリもどきですけどね。リルちゃん、ここは私に任せて行きなさい」

「うん。死な、ない、でね」

「はい」

 セリアが笑顔で返事をすると、レオが駆け寄ってきた。

「がう」

「リル、レオに乗って行け」

「はい。よろし、くお、ねがいし、ます」

「がう♪」

 レオはリルを乗せて礼拝堂から駆け出して行った。

「セリア、そっちは任せた。ニスエルタスは僕がやる」

「分かりました」

 ミルをセリアに任せてニスエルタスと向き合う。やってやろうじゃん。




クロネのssについて、活動報告に書いてます。良かったら見てください。


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