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【終わりと始まりの創星神話】  作者: D.Ebene


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【終わりと始まりの創星神話 0巻 第五章2話】

 クルスは足を止める事なくこちらへと駆け寄って来る。

 しかし、泥の沼を半分ほど越えた辺りで粉塵の中からレイスの姿が突如として現れると、彼の拳とそれに瞬時に反応したクルスの幅広剣が衝突する。


「ほう、気が付いていたとはな……!」

 拳と幅広剣の衝突で生まれた衝撃は凄まじく、その余波で粉塵が晴れる。

 すると、彼らの足元は先程クルスが放った十字の斬撃によって泥の沼が中央から吹き飛ばされており、人一人分が通るには十分の隙間が空いていた。

 その道を走り抜けて来たクルスは、しかしそれに気付いたであろうレイスと衝突したのだ。


 そこからは、拳と幅広剣の応酬が繰り広げられる。

 幅広剣を正眼に構えるクルスに対し、懐に飛び込もうとレイスが踏み込む。しかし、瞬時に反応したクルスは幅広剣を横に薙ぎ払った。

 レイスは既で上体を後方に逸らして回避するも、次に上段から袈裟斬りにする。それを半身を逸らして回避し、反撃に幅広剣を殴り付けようとするが返す手を捻るように動かして剣を引く。

 空振る拳は、大きな隙を見せた。そこへクルスは引いた幅広剣の切先を突き込む。

「勢ッアアアァッ‼︎」

 だが、レイスは空降った拳の勢いのまま跳び上がり後ろ回し蹴りを放つ。

 剣身の平とレイスの踵が激突する。

 クルスは幅広剣を蹴り飛ばされこそしなかったが、逆に今度はクルスが大きく体勢を崩し、そこにレイスが飛び込んで拳を突き入れる。

「くッ! ーー舐めるなよ、【魔法防盾ブークリエバリエー】……‼︎」

 半歩後退したクルスの目の前に、四角形の方陣が展開される。それは、先程の魔法防盾よりも小型だが、的確にレイスの突き出された拳に合わせるように展開され防がれる。

 魔法と物理的に接触した際の独特の澄んだ音が響く。

 魔法防盾はその一撃で砕け散るが、しかしクルスはすぐさま同じ物を形成する。その僅か一瞬の攻防は、しかしクルスの体勢を取り戻すには十分な時間だった。

 新たに形成した魔法防盾を勢いを付けて盾殴りのように押し込む。

 拳を突き切ったままの姿勢だったレイスは、拳を引くのが間に合わなかったのか、攻勢に転じたクルスの盾殴りを受けてしまう。

 倒れてしまいはしなかったが、大きく体を仰け反らしたレイスへとクルスは片手で幅広剣を振り下ろした。

 どう考えても回避も防御も間に合わないだろう。

 ーーしかし、その攻防の最中、僕はカイが相対する二人に駆け寄っていた。

 カイは走り出した勢いのまま跳躍すると、直槍を振り下ろす。

 直槍と幅広剣が衝突すると金属音が辺りに響き渡った。

 その衝撃で幅広剣は狙いが逸れて、レイスの真横を紙一重で通り過ぎて空を切る。

 ついでと言わんばかりにカイはそのままクルスの肩を踏み付けて再度跳躍すると、クルスの背後へと回った。

「貴様ッ……! 私を虚仮にしたなあッ‼︎」

 怒号がクルスから飛ぶ。

 しかしこれで、レイスは体勢を立て直し、クルスはカイとレイスの間に挟まれ挟撃されることになる。

 ここまで僅か数分の出来事である。悪名高い騎士団ーーその副長相手に彼らの実力は今の一連の攻防で証明された。

 帝都の学生と言っていたが、随分と戦闘慣れしていると感じた。

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