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突然の襲撃予告

行きの行程では死角が多くて十分な後方警戒ができていなかった。そのため、他事業者が資材の運搬用に持ってきていたピックアップトラックの荷台に簡易スロープを懸けてもらい、そこに乗り込むと電動車椅子を超信地旋回で後ろ向きに反転させた。あえて車輪止めのロックはかけなかった。さらにC-MAGを取り付けた、HK416を後ろに取り付けていた。なぜならば、即席のターレットとして有用ではないかと、周りを説得したため可能になったことだった。もちろん、自衛用の火器としてその首からは護身用のMP7がぶら下がっていた。

行きと異なって最後部のポジションに車列ではついていたが、俺の隣にはついさっき知り合ったばかりの安藤がついていた。彼が今、首から下げて装備していたのはスコープがついたM14EBRだった。それは、高い威力のある7.62mm弾を打ち出せるもので、本来では中距離での交戦にとても有利な銃だった。どうやら、乗車する前に持ち替えていたらしかった。なぜ、このように編成がかなり変わったのかというと、出発直前に鈴木から連絡が入り、俺たちの行動に関する情報の漏洩と俺たちへの襲撃計画が練られていることが明らかになったからだった。詳しい情報は把握できなかったが、現在地とこのあと通る予定の経路までもが推測されているらしかった。さらに続けて、それの根拠を示すスクショがメッセージで送られてきた。それの内容によるとその計画はネット掲示板に書かれたものだった。

その画像の内容は先々週に起こった襲撃事件が失敗したことによる世論の変化に対して「社会保障費を湯水のように使う売国奴に対して鉄槌を下せ。俺たちの手で税金を無駄遣いしている奴らを抹消して、より良い生活を手に入れようぜ!」と憂国の騎士団を名乗るSNSコミュニティーが訴えているものだった。参加者同士のやり取りの内容を読む限り、賛同者はかなり多く、ネット上ではちょっとした有名グループになっていた。その中ではかなり過激な言動が飛び交っていた。「障害者が国家財政の金食い虫だ。生産性のない奴らはこの世から駆逐されるべきゴキブリと同等だ!」「イッチの言う通りだ。彼らを少しでも減らせられれば、もっといい生活を送れるはずだ。」「支持している政党が言っている。日本経済が衰退したのは障害者連中が裏で手を引いたからだと!それはまさに俺たちが言いたかったことそのものだ。」と言った内容が書かれていた。彼らは何が問題なのか、自身の頭で考えるのを放棄して、とある極右政党の政治主張を妄信しているようだった。また、それに対しての批判するコメントがあったとしても、「奴らを擁護するあんたらも手取りを減らす一因だ。既得権益を享受している野郎も俺たちの敵だ。」そんなことを書き込んだ後に最初の内容を繰り返しているだけで、対話にはなっていなかった。さらに、鈴木が調べてくれた過去のアップ内容も見ると、コメントを残した人はその政党の公約が無条件に成功すると信じていて、それをネット民に布教していたからだ。それを見た俺は彼らの主張がかつてヨーロッパの移民問題で取り上げられた、福祉ショーウィニズムの考え方に酷似していると感じた。


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