武器の変更
翌週に行われた反省会議で今回の襲撃から、ある課題が浮かび上がった。それは佐藤一人だとスライドが引けずに弾倉を撃ち切ってしまうと、戦闘力が皆無になってしまうことだった。そこで虹香は撃ち切る可能性を減らすために拳銃の装備更新を決定した。彼女はM18とUSPコンパクト、FN ファイブセブンで悩んだが、前者は暴発事故を何度も起こしていたため、信頼性に課題があるというイメージで認識していた。今回の出来事まで私たちのチームはみんな手が小さくて、威圧感もある大型拳銃は扱いづらいと考えていた。そのため、今までは威圧感を与えないためにコンシールドキャリーに優れるサブコンパクトピストルを使い続けていたが、リコイル制御と装弾数の観点から新しい銃を選ぶ必要があった。すでに隠し持てる優位性は無くなっていたのだ。そこで虹香は藤木の元を訪ねて、検討候補に限らないでいくつかの銃を試させてもらった。補給の観点からこれまでの9mm弾を支えることも重要視した。その結果、M9A3を使うことに決定した。その決め手は装弾数の多さと内部の組み換えによるアンビの操作性、さらに既存弾薬の流用が効くことだった。彼女の予想に反して握りやすかったことも決め手の一因となった。FNファイブセブンも好印象なものとして頭に残ったが、5.7mmの特殊な弾を使うため、断念した。今まで使っていた弾薬との共通性がなかったのだ。それと並行して、佐和子が座位での俺の姿勢を確認したところ、拳銃はヒップホルスターをお腹の前で固定するよりもレッグホルスターを用い、太もも前面につけた方が、腕の可動範囲にさまざまな操作物を集約できることが判明した。
一方で鈴木は襲撃者の標的にならないよう、施設のSNSアカウントを一旦全て削除することを打診した。小林にとって、利用者の家族に日中の様子をほぼリアルタイムで伝えられないことは心苦しい事ではあったが、人命を重視するためにはその意見を了承するしか道はなかった。
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次回の投稿予定は8月27日です。




