ネット上の動きへの対策会議
射撃訓練を終えた後、鈴木がネット上での動きを把握して、急遽ビデオ会議が行われた。その中で彼は俺とサービス管理責任者の小林に忠告を出した。しかし、当事者である俺と小林が出した結論は同じだった。それはサービスの提供を継続するというものだった。「私たちが止めてしまえば利用者だけでなく、その家族の生活を崩すことになる。それだけは絶対に避けなきゃいけないことよ。」会議の中で小林が発した言葉は印象に残った。恋人であることを抜きにしてもついていきたいと思わせるものだった。その後、一応当事者視点として、俺も意見をすることにした。「日常生活を続けることは障害者の存在を否定する社会へのプレゼンスの維持になる。だからこそ普段通りを維持するのが最良だと思う。」その意見を聞いた鈴木は言った。「今回の盛り上がりは異常です。普段通りの警備体制だと我々か利用者、あるいはどちらにも死傷者が必ず出ます。開所を続けるなら、警護部隊は大規模な襲撃用のフル装備で待機させておくべきだと具申します。」それを聞いた小林は押し黙って思考を巡らせたあと、実質的な実働部隊の長である虹香にも話を振った。「斉藤はどう思う?閉所するべきだろうか。それとも警護体制を強化してつづけるべきだろうか。後者ならばそのための戦力は足りているか?率直な意見を聞かせてほしい。」「今日の訓練である程度の戦力化は整いました。あとは装備や弾薬を購入して備えることくらいしかできません。ただ、小林さんの意向に沿ったとしてもなんとかできる下地は整っています。あとはあなたの判断次第です。」「わかった。明日はリスクを承知した上で細心の注意を払って普段通り営業をすることにする。警護体制を盤石に取れるようによろしく頼むわ。」
そうやってオンライン会議は終了した。虹香はそばにいた藤木に対して、閃光手榴弾を発注していた。情勢が変わって以降、彼は武器商人として軽火器の販売を生業の一つとしているようだった。
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