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吾輩は神である。そして今、猛烈にキレている。  作者: じょん-ドゥ


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第55話:神、変態の「欲望」を逆手に取る

 床で悶えるガウルを前に、吾輩の忍耐は限界に達した。

 このままでは世界の管理リソースが、この不浄な

 やり取りだけで枯渇してしまう。吾輩は不敵な笑みを

 浮かべ、右手にデバッグ用の黄金の光を収束させた。


「おい、ガウル。貴様、もっと深い絶望と、

 誰も経験したことのない屈辱を味わいたいのだな?

 ならば吾輩が今ここで、貴様の存在そのものを

 無力化する付与を施してやる。どうだ、受けるか?」


 その言葉に、ガウルは獲物を見つけた獣のように、

 充血した目をギラつかせ、縄に食い込む体を震わせた。


「究極の、屈辱だと? 新顔の客人よ、

 もしそれが俺を今以上に惨めに、

 孤独のどん底に叩き落とすものだというなら、

 喜んで受け入れよう! さあ、早くしろ!」


「フッ。言ったな。ルナリエ、記録せよ。

 本人の明確な合意を確認。生命神の祝福による

 干渉を、これより管理者の上書き権限で

 完全に無効化し、固定パッチを適用する!」


 吾輩は獲物を罠にかける猟師のような気分で、

 指先をパチンと弾いた。黄金の粒子がガウルに降り注ぎ、

 その魂の根源にある魔力の供給路を断絶し、

 二度と書き換えられぬようガチガチにロックした。


「えぇっ!? アスタロ、またそんなにあっさりと!

 ボクの死ななきゃ解けない祝福が、

 そんな変態的な理由で上書きされちゃうの?

 ガウル、お前、本当にそれでいいの!?」


 ヴィータが絶叫し、頭を抱えてその場に崩れ落ちる。

 だが、付与を受けたガウルは、何が起きたのかも

 分からぬまま、期待に胸を膨らませてハァハァと

 荒い息を吐き続けていた。


「アスタロ様。付与完了。対象の魔力放出路を封鎖。

 魔族としての闘争本能の源泉を遮断しました。

 さらに、今後二度と種を残せぬよう、

 一代限りの去勢措置も同時に適用済みです」


 ルナリエが事務的に数値を記録する。これで、

 この男は今後、いくら力んでも魔力を出せず、

 子孫を残すことも叶わない。まさに不滅という名の

 置物へと、完璧にデバッグされたのだ。


「フフフ。これこそが究極の放置だ。

 魔族としての誇りも、将来の血脈も、すべてを

 神によって奪われたまま、ただ生き続けるのだ。

 これ以上の屈辱があるならば言ってみろ、ガウル!」


 吾輩は神である。

 そして、今日からはこの世界のルールであり、

 変態の願望を逆手に取り、魔力抑制と去勢という

 「存在の否定」をあっさりと完了させる、

 最高に冷徹で効率的な創造主である。

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