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19共闘

衝突する拳と拳。 少年の能力が遺憾なく発揮される状況でしたが、しかし、

「ちっ!」

「ぬぅう!」

滅鬼の腕が砕かれることはありませんでした。

滅鬼の拳には結界がまとっていたのです。 結果、相打ち。 それから展開されるのは接近戦。拳打の応酬でした。

(野郎……)

滅鬼の表情にもはや余裕はありません。ですが、少年の頭には大きな違和感がありました。

少年の『能力』の性質上、単純な接近戦で少年が負けることはありえません。 なのに、滅鬼は異能を使う気配すら見せずに接近戦を続けます。

滅鬼が自身にとって不利な接近戦を続ける理由として考えられるのはやはり、

(魔術……俺に手順を踏ませるって話だったが……)

パン。

「あァ?」

ふと、少年に向かって飛んできた小石が少年にぶつかる少し前に突然に砕け散りました。

「むっ……?」

謎の現象に眉を動かしたのは滅鬼でした。 それだけではありません。遠く離れた地面が脈絡も無く爆ぜ、砂煙が不自然な軌道を描き、一見戦いに関係の無い奇妙な現象が発生し続けました。

そして、その現象が起きるにつれ、滅鬼の表情が険しくなっていくのでした。

(こいつは……)

少年はこの現象の正体に気がつき、笑みを深くします。

「どォした?俺に魔術を使わせンじゃなかったのか?」

「ちぃっ!」

戦いが進んでも、少年の身体が不調を来すことはありません。 魔術を起動させるための手順に不備が生じているようです。 そして、その不備を生み出し続けているのが、

『…………そこか』

ミツユキの念動力でした。

「貴様がぁああ!」

滅鬼はミツユキの仕業に気づき激昂します。

「余所見たァ余裕だなァ?」

「っ!?」

少年の拳が滅鬼を捉え、滅鬼を結界ごと吹き飛ばします。 少年は間髪入れずに飛翔し、追撃に向かいます。

「無駄だと分からぬかぁ!」

「テメェがな」

「あぁ!?」

拳を放つ少年と、結界で受ける滅鬼。 少年の拳は結果をすり抜け、滅鬼の腹を貫きました。

「がはっ!?」

驚愕で目を見開く滅鬼。

「考え無しに特攻してるだけだと思ったか?」

「ぐっ!な……ぜ……!?」

「……大したことはしてねェ。ちっとばかしデフォから設定をいじっただけだ」

「設定……だと……?」

「つーかよォ……俺のことを考えている場合か?」

「何……?」

「不死身が機能しなくなり、魔術の誘発もできなければ、結界も役に立たねェときた。とっとと次の手札切らねェと死ンじまうぜ?」

結界無効の更なる一撃。

「ぐぁあああ!?」

滅鬼の胸に大きな風穴を穿ちました。 それでも滅鬼は追撃を逃れようと少年から距離を取ってきます。

「逃がすワケねェだろうが!」

この機を少年は逃がしません。 少年は滅鬼を上回る速さで容易く肉薄し、拳や蹴りを放ちます。

「ちぃっ!」

滅鬼は武術の才を発揮し、巧みな体捌きで回避します。

「しゃらくせェ!」

少年は足を強く踏みつけ、地が爆ぜます。

「くっ!?」

凄まじい破壊力ですが、滅鬼の結界を貫くことはかないません。 ですが、滅鬼の動きを封じるには十分な一手でした。

「歯ァ食いしばりやがれェ!」

「がぁああ!?」

少年の拳は滅鬼の両腕の防御を貫き、顔面を直撃。 滅鬼は錐揉みしながら遥か遠くへと吹き飛んでいきました。

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