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16かいふくふうじ

見てくださってありがとうございます。

ミツユキは少年達が離脱するのを確認しながら、しかし滅鬼から目を逸らすことはしませんでした。

パチパチパチ。

『………………』

笑顔で拍手してくる滅鬼。

ミツユキは無言で滅鬼を睨みつけます。

「見事である。この我に僅かでも死を感じさせるとは」

滅鬼は皮肉ではなく、本気で感心したように言いました。

「島の内でもう一つの異質を感じ取ってはいたが……そなたであったか。名はミツユキといったか?」

『…………不思議だ』

「……?」

『おじじ様とおばば様に名を呼んでもらえると胸が温かくなる。だが、貴様に名を呼ばれると虫唾が走る……』

「さっきの小僧といい、つれない者ばかりだ」

滅鬼は肩をすくめ、ふざけた調子で言いました。 その態度がますますミツユキのカンに障ります。

『問おう。なぜ貴様はおじじ様とおばば様を苦しめる?』

「く……くくっ……あっはっは!何を問うかと思えばさようなことか!」

滅鬼は大笑いした後、笑い疲れた調子で問いに答えます。

「我は世界の害虫を駆除しているだけだ。貴様の言う老ぼれどももその一部であっただけのこと。大した理由など無い。聞きたいことは聞けたか?」

『……十分だ』

ミツユキは一つ息を吐き、滅鬼に告げます。

『貴様を殺すだけの十分な理由が聞けた』

「あっはっは!言いよる!言いよるわ!」

手を叩いて笑う滅鬼。 ミツユキは気力を漲らせ、戦闘態勢に入ります。

両の手に闇の力を充填。

『シャドウ……バレット!』

収縮された闇は無数の散弾となり、滅鬼に向かって襲いかかります。

回避不能の広範囲攻撃。

「っと」

滅鬼は瞬時に結界を全方位に展開させ、散弾の雨をやり過ごします。

『………………』

ミツユキは散弾を放ち続けつつ、滅鬼の結界を観察します。やがて、

『……理解した』

ミツユキはポツリと呟き、散弾を中断。そして、念動力を滅鬼の結界に集中させます。

「む?」

ミシッ。 軋む音は一度だけ。結界はガラスが砕け散るように壊れ、霧散しました。

「なっ……!?」

この隙をミツユキは見逃しません。

『サイコグラヴィティ!』

桁違いの念動力による圧殺。

「ぐっ……!」

しかし、滅鬼を拘束することはできても、死に至らせるまではいきません。 滅鬼は念動力の拘束から逃れるために抵抗してきます。

「うぉおおおおお!」

パァアアン! 気合い一閃。滅鬼がミツユキの念動力の拘束を弾き飛ばしました。 しかし、『サイコブレイド!』

念動力の超振動により生み出される不可視の刃。 刃は滅鬼を捉え、滅鬼の首から血飛沫が舞いました。 それでも滅鬼の首は胴から離れることはありません。

「む……?」

ふと、滅鬼が違和感を覚えたように眉根を寄せます。

「傷が……?」

致命傷すら一瞬で再生してしまう滅鬼の再生能力が機能しないのです。 否、機能はしていました。ゆっくりとですが、ジワリジワリと傷が癒えていきます。 しかし、それでも段違いの変化です。

「貴様……!」

余裕綽々の滅鬼の表情に変化が生まれた瞬間でした。

『……その再生速度では、もはや不死身を気取れまい』

「貴様ぁああ!」

今のミツユキにはあらゆる『技』を扱うことが可能となっていました。 敵の再生能力に干渉する技もこの通り。 本来ならば完全に失われる程の効果があるのですが、そこは滅鬼。完全にというわけにはいきませんでした。

『貴様の悪行もここまでだ……!』

不死身を破った今、滅鬼はもはや絶対の存在ではなくなりました。

「何も分からぬ愚か者めが……!」

滅鬼は殺意を滾らせ、ミツユキを射殺さんばかりに睨みつけてきます。 「貴様はここで消えるがいい!」

『っ!』

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