春祭り、猫たちvsイザベル嬢!? 〜勝者はどっちだ!〜
前話で巻き起こった“春祭り・大混乱”の余波は、まだまだ村の広場に残っていた。
リボンや花飾りが宙を舞い、猫たちは自由気ままに暴れまわる。
モカは屋台のかごに飛び込んで中の果物を転がし、トラは舞台の袖でジャンプ、シロはリボンをくわえて駆け抜ける。
村人たちは大笑いしつつ、子供たちと猫たちを追いかける。
そのとき――華やかな馬車の音が遠くから響いた。
「……くっ、また何か来るのか」ルークは肩を落とす。
しかし、誰もその来客を止めることはできなかった。
馬車の扉が開き、光をまとったドレス姿の少女が現れる。
「失礼しますわ!」イザベル嬢は華やかな笑顔で村の広場に降り立つ。
春の勝負服、第2形態――ピンクと白の花飾りがたっぷりあしらわれ、まるで春そのものが歩いているかのようだった。
「お色直しかよぉぉ(涙」ルーク。
ギャリソンは横で静かに立っているが、すぐに猫たちが周囲に押し寄せ、彼を取り囲む。
「……やれやれ、これは……」
猫たちに座る場所もない状態で、腕組みの姿勢を崩さず立ち尽くすしかない。
村のおばさまたちの黄色い声援が、さらに事態をややこしくしていた。
◆ 猫たち vs イザベル嬢
イザベル嬢はにっこり笑い、花飾りのついた帽子を整えながら一歩踏み出す。
「皆さん、春の準備はまだまだ終わりませんわよ!」
その瞬間、トラが飛びかかるも、イザベル嬢はひらりとかわす。
「ほら、猫たちも参加するのね」軽やかな声に、猫たちは逆に興奮してリボンを振り回す。
モカがイザベル嬢の裾に飛びつくが、イザベル嬢は微笑みながら片手で抱き上げ、リボンを投げ返す。
「ふふっ、まだまだですわ」
村人たちは息を飲む。猫たちが大暴れする中、彼女だけは落ち着いてリボンを制御している。
ルークは横で、猫たちに囲まれつつ
「……にぃに、助けて……」とミーナに小声で訴える。
ミーナはリボンを振りながら
「にぃに、がんばるのです!」と励ますが、猫たちはさらに暴走。
アニーは笑いながら「イザベルお姉ちゃん、強すぎる!」と叫び、リックは少し後ろで見守るしかなかった。
◆ ルークの静かな夢は消える
ルークは本来、春祭りを静かに楽しみたかったはず。
しかし、猫たちとイザベル嬢の華麗な動きにより、全力で追いかけるハメに。
「落ち着け、トラ! シロ! モカ!」
叫びながらも、イザベル嬢の華麗な身のこなしを見て、つい笑ってしまう。
「……こんな春祭り、ありえない……」
ミーナはにっこり笑いながら
「でも、楽しいのです!」
とルークの手を握る。ルークは肩を落とすが、どこか嬉しそうに微笑んだ。
◆ 猫たちのハチャメチャ小ネタ
猫たちは次々に暴走。
トラがリボンの山に飛び込み、舞台をリボンだらけにする
モカが村人の帽子をかぶって逃げ回る
シロは舞台の花飾りに登り、空中で揺れる
ギャリソンは相変わらず動けず、猫たちに囲まれたまま立っている。
「……これは、ひどい光景だ……」
それでも、彼の渋めの表情は崩れない。村のおばさまたちの黄色い声援が、ますます彼をモテモテにしていた。
◆ 春祭りのクライマックス
祭りは次第にクライマックスへ。
ミーナが舞台中央で華麗にリボンを振り回し、ルークは猫たちを押さえつつリボンをキャッチ。
イザベル嬢も華麗に舞いながら、猫たちを制御する。
「まだまだ、春祭りはこれからですわ!」
とイザベル嬢が微笑むと、猫たちは逆に興奮してさらに暴走。
ルークは深く息をつきつつも、思わず笑顔になってしまう。
「……妹も猫も、ほんとに手に負えないな……」
◆ 祭りの後の余韻
祭りが一段落すると、村人たちは拍手を送り、子供たちはリボンを持って笑う。
猫たちは満足そうに屋台のかごや舞台の下で丸くなる。
ルークは肩を落としつつも、ミーナと手をつないで村の広場を見渡す。
「楽しかったね、にぃに!」
「……うん、楽しかった……けど疲れたな」
イザベル嬢は静かに花飾りを直し、ギャリソンは猫たちに囲まれつつも冷静に見守る。
「……やれやれ、また次の春祭りもこうなるのだろうか」
ルークは小さくため息をつきつつ、春祭りの余韻を噛みしめた。




