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 15話 新たなる、Sランクハンター

 

「・・誰が鬼嫁ですって・・・雅敏さん!」

「中村さん、此方の方が桜庭さんなのですか」

「胸の大きな人が好きだったよね」


 途端に2人が胸を隠し始める。自覚しているようで・・!


「克己も・・か!」

「まだ 見た事も無いわ」


 詩織が胸を押し付けてくるだけで鼻から血が垂れてきた。鼻の下が伸びる。


「いい嫁を貰ったな!克己!」


 平手が飛んでくるも結界で受け止めるも衝撃音が鳴り響く。


「彼女って 打撃系のハンターなのですか。中村さん」

「詩織ちゃんは、魔法使いだよ。回し蹴りでも魔物の首が飛ぶけどね。怒らせると怖いよ。克己君は剣士だよ。君と同じだけど 何処にも所属していない。フリーのハンターなのさ、何度も勧誘をしている2人だ。覚えておいて損は無いから」


 詩織を見て顔が引き攣る。


「桜庭さんは、オールラウンダーと聞いたのですが・・・」

「そのままだよ。剣が扱えて魔法も使える。最近だと飛び道具まで使うみたいだよ。回復から補助系までも使えるような事を聞いている。器用貧乏とも言えるね」


 彼女の頭からつま先まで見てから深い溜息をする。


「何?貴方も胸が気になるの?」

「俺の好みでもないって事だよ。魔力を持っているようだけど使い道も解らないようだし、脳筋だろう。おじさんの足らない部分を補佐してくれる事だろう。頑張ってみてよ」

「クラウンマスター、時間です。準備も整いました」

「拓海君、ゲートに触れてくれるかい。判断を任せる」

「おじさんって 軽井沢に別荘って 持っていないの?」

「持っているよ。使いたいの・・いいよ。使いたい時に言ってよ、いつでも貸すよ」


 途端に2人が笑顔に変わる。


「ベッドサイズを聞いておかないとな!シーツの新しい奴を持って行かないといけないだろう」


 ボディブローが炸裂するも爆裂音だけが鳴り響く。


「一々、言わなくたって分かっているわよ」


 ゲートに触れて理解した。克己も疑問が出る。


「どうして?何に使う?」


 桜庭が決めれば、詩織が応える。


「確定だな 食料を持って行こう」

「わかった。準備もする」


 彼女が聞いてくる。


「ゲートに触れただけで・・何が分かるって事ですか?」

「彼は、魔力の流れを理解してレットゲートに成りえる事が分かるんだ。その対策も兼ね揃える事で生き残れる確率も上がるって事だよ。生き残って 次も戦闘ができるようにするのも我々の務めだよ。街を守り、国を守る事も我々の仕事でもある。自覚を持って仕事を熟してもらいたいね」


 心配な顔に変わるも片岡が


「大丈夫ですよ。拓海君が居ります、正解を導いてくれます」

「拓海君、中の様子は?」

「森だと思う。俺達3人が最後に入ります。克己は剣の用意をして置いてくれ、詩織はブリットだな撃ちまくれ!中に入いってから確認をします。それでいいですか、皆さんは座って下さい。斬撃に当たらない為です」


 意味を理解できなかったのだが中村や片岡や他の面々まで頭まで抑えて小さくなってしまう。連撃が飛び出してブリットが360度に同時発車して敵とみなして殺しまくる。拓海が入ってきた時点で見渡す限りの生きている者以外がストレイジ内に収まれば、敵を見つけてクナイが飛び出して50m範囲の敵が消滅してしまった。


「終わりましたよ。立ち上がって下さい」


 彼らも見渡して初めて森の中だと理解したのだが木々も無くなっている事に驚く。最初に見た景色が変わっている事に


 地面がぬかるんでいて

「拓海、地面を固くして新しい靴が汚れてしまったわ」


 何を言っているのって顔で詩織を見るも地面が固くなる。全体ではないにしても十分だった。のだが拓海も地面に降り立つ。


「ガサツな性格に合っているだろう。俺には無理だ」

「それで 俺達の向かう方向は、拓海?」


 衝撃音が鳴り響いて その方向を見る。大きな拳が打撃を打ち下ろしていた。


「取り合えずの敵でいいだろう。普通の森と違うようだ!」


 地面からの振動と気配を感じ取る。


「克己、後方から敵が現れた、詩織!ブリットを発射、援護してやれ!おじさん、おばさん達は正面だ!」


 青筋が浮かぶが目の前の敵を狙う。補助魔法が掛かり、いままで以上の力が出る。クナイも飛び出して援護も兼ねる。当然、克己の援護もする。カセットコンロを取り出して湯でも沸かそうとかと思った瞬間、別方向の空から気配を感じ取り、一瞬で移動して首を切り落としてしまう。ストレイジ内に入れて回収まで済ましてしまった。


 それを見ていた彼女も驚愕する。オールラウンダーの意味を知る。上空に上がった事で森の異変にも気が付く。倒す相手も見て取れたのだが考える事で一息を入れる。


 地上に降りてきたら湯が沸いている事を知り、コーヒーを飲みながら考える。何体の敵を倒せば、戻れるのかも理解ができなくなった。


「拓海、見たか!夫婦の力を!」

「援護をありがとう。十分だった!いい手応えよ!」


 未だに考え込んでいる拓海を見て 彼らも深刻さを理解する。


「どうした。拓海?・・・ボスでも見たのか?」

「・・ボス・・・か?どれがボスなのか理解できないが 現状から説明すると今現在、俺達がいる場所も敵の腹の中と言う事だ。亀の甲羅の部分がこの場所とも取れる。そして 大小合わせて12体の亀が存在していた。直径で考えても50キロ圏内だと思われる。

 この場所だけでも魔物の数も10万を超えていると判断した、120万体以上の魔物が生息していると考えられる。亀と亀の間は全てが水だった。海なのかもしれないが近付いていないから分からない。そして この場所も彼等の餌場の様だ。1体の甲羅の中に顔を入れている亀の姿を見た。彼らがゲートから出る事は無いのだが 俺達が出て行く事もできなくなった。理解不能だ」


 衝撃的な事を言われ、固まるが克己が


「取り合えず、頭の部分はどっちだ。確認が大事だろう」


 不思議と納得もする。







 第16話 途方に暮れる。

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