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■第11章:中央からの来訪者

数日後。


村。


朝。


「おはよう」


「聖女様、おはようございます」


自然に交わされる言葉。


シャーロットは少し照れながら笑う。


「えへへ、おはよう」


その時――


遠くから、馬の音。


「……?」


ルミナが先に気づく。


視線が一瞬で鋭くなる。


「……来たわね」


古城の前。


二頭の馬。


整った装備。


そして――


白を基調とした衣装。


「……教会か」


セレスティアが静かに言う。


二人の人物が降りる。


一人は中年の神官。


もう一人は若い女性。


どちらも、明らかに“中央”。


村人たちがざわつく。


「教会……?」


「なんでこんなところに……」


シャーロットは少し不安そうに見る。


「……だれ?」


ルミナが一歩前に出る。


庇う位置。


「下がってなさい」


小さく言う。


シャーロットは素直に一歩下がる。


セレスティアが前に出る。


完全に“対応者”。


神官が一礼する。


「地方教会より参りました」


丁寧な口調。


でも、その目は鋭い。


「最近、この周辺で」


「不可解な回復事例が報告されておりまして」


わざとらしくない。


でも、はっきりしている。


「確認に来ました」


その言葉。


村の空気が一瞬で張る。


ルミナの手がわずかに動く。


セレスティアは表情を変えない。


「そうか」


短く返す。


「だが、この辺りは見ての通り」


村を示す。


「難民が生活を始めたばかりだ」


「体調を崩す者が出ても、不思議ではない」


自然な返し。


神官は少しだけ目を細める。


「……なるほど」


完全には信じていない。


その時――


若い女性の視線が動く。


まっすぐ、

シャーロットを見る。


「……あの子」


小さく呟く。


ルミナの体が一瞬で反応する。


一歩、完全に前へ。


遮る。


「何か?」


冷たい声。


女性は少しだけ驚くが、


すぐに微笑む。


「いえ」


「ただ、目を引く方だと思いまして」


柔らかい言い方。


でも――


視線は外さない。


シャーロットはルミナの後ろで、

少し不安そうにしている。


「……お姉ちゃん」


小さな声。


ルミナは振り返らない。


ただ一言。


「大丈夫」


短く。


その場を押さえる。


セレスティアが静かに言う。


「見ていくといい」


「ただし、邪魔はするな」


はっきりと。


神官は頷く。


「もちろん」


「我々はあくまで“確認”です」


そう言いながら――


周囲を観察する目は、

完全に“探っている”。


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