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18話 分解人族

ノリで書いてます。

誤字脱字、ご指摘くださいませ



汗臭いマッチョな男ふたりにガッチリとホールドされて、目が覚めたことがあるだろうか?


俺はある。


只今、真っ最中だ……。


「おお、メケルア!相変わらず可愛いなぁ!」

「マリークさん、実は俺!あ、そんな!ああ!」


寝ぼけたバケログデさんとミダリさんが必要に髭をジョリジョリさせながら、俺に頬ずりしてくる。逃げようにもふたりの筋力が強烈に押さえつけてくる。


「ちょ!ふたりとも!やめてください!!まじで!」


「メケルア!ああ、ほら直ぐ良くなるから!……ゲェフ!ほう、刺激的だぞ!」

「ああ、マリークさん、俺!ほら!俺!……グフ!……嫌いじゃないです」


思いっきり肘でガンガン腹にエルボーかましているのに、まったく動じないふたり、あぁ……俺はどうしたら良いのだ……。そうしている間に、部屋のドアがドンドンと凄い勢いで叩かれて開かれる。


「バデール!リアナが!リアナが!……え?貴方達そういう関係なの!?」


ミリーデが勢いよく部屋に入ってきて、ふたりに抱き付かれている俺を見て止まる。


「いやいや、違う!違うって!」









どうにか寝ぼけながらホールドを解いたふたりから脱出して、ミリーデに事情を聞くと、侍女のリアナが置手紙をしていなくなったという。手紙を渡されるが、時が読めないので、訳して貰うと……、



申し訳ございません。お嬢様

実家の父が倒れたような気がしますので、

もしくは母が死んだかもしれません。

急いで帰ります。


追伸:帰路代だけお借りします。


 リアナより。



おう……。完全に逃げているじゃないか。そりゃ命が惜しいものね。ミリーデを見ると、こちらを見つめて言う。


「仕方ないわ!頼りない人達だったけど、その分、貴方達がしっかり護衛しなさい!」


え?なにそれ?彼女曰く、俺達がロバルの街まで護衛しろと。箱馬車運転できないというと誰か雇えばいいでしょ?と逆ギレする始末。後ろでミダリさんとバケログデがむりゃむりゃと気持ちよく抱きあって寝ている寝言が響く部屋がすごく虚しく感じた。

日が昇り切り、俺達はミリーデと馬車屋を探して店に入ると、簡単にロバルまで馬車を引いてくれる御者役の人は見つかる。その後、ここから3日掛かるというロバルの街までの食事や水などを買い箱馬車に積み、翌日の朝にはロバルの街へ出発した。



ミダリさんとバケログデはボロークに乗り箱馬車に乗り、俺は御者台で雇った男性に馬車の運転を教わりながら、街道を進む事になった。


「すいませんねぇ、馬車の運転も教わって……」


「いやいや、坊主、こういうのは覚えておいて損はねぇよ。それに俺も楽できるだろ?」


彼はグレーブという男性で、丁度ロバルに帰省しようかと考えていたらしく、渡りに船だといって気持ちよく受けてくれた。


「それにな、坊主たちは魔法使えるんだろ、あの連れの二人は腕っ節が強そうだし、聞くと魔法も使えるのだろ?そんな安全な旅ならこっちも楽さ!」


すいません、グレーブさん、俺達たぶん襲われると思いますよと言いかけたが、ぐっと堪えた。




街道をひたすら西の方角へ進み、街道沿いの開けた場所に小屋を見つけて俺達は止まる。聞くとニーミの街からロバルまでは、いままでの道と違い、こうやって街道沿いに無人の宿小屋があり、勝手に使っていいという。勝手に誰か住み着いたりしないのですか?と聞くと、たまに王国の騎士が巡回しているという。もっとも住み着いても綺麗に使えばいいという。この世界は内紛が起きたり、魔物が跋扈したりと随分危険だなぁと改めて思い知らされる。


ロバルに近づけば、もっと泊まれるような宿場町もあるぞというので、そうですかといいながら、小屋に入る。

小屋は一部土間になっていて、釜戸のようなものがあり、結構な広さで、板張りの部分でも10人ぐらいは雑魚寝できるだろう。グレーブさんが手伝ってくれて食事を作り始める。ふと暗くなり始めた外を見ると、荷馬車が数台同じように小屋の前に止まり、暫くすると数名が入ってくる。


「おお、今夜はご一緒しますぞ、ロバルで商いをやっていますラデムと申します。こちらは私の護衛です」


恰幅の良い気さくそうな男性がそういうと、腰に剣や背中に弓や担いだ6名が入ってくる。こちらも挨拶をするとそうですか、エッツオ家のお嬢様ですかとラデムさんはしきりになにやら商売だろうか話をしている。


干し肉と豆を湯で煮たスープとパンの簡単な食事を俺達が食べ始めると、ラデムさん達も同じように食事となにやらお酒らしきものを取り出して一緒にどうですか?というので、俺達は警戒しながら食べ始める。


護衛の人間はそれぞれ剣や弓を持っているが1名だけローブを着た男性が居て、俺達が魔法使いで仲間意識なのか会話が振ってくる。彼は治癒魔法が得意との事で、会話する。


「へぇ?!3人とも治癒も!?他には……火魔法も使えるのですか!あ!すごいですねそれ」


ミダリさんは面倒なのか、黙れという意味で手に大きな火の玉を出して威嚇する。なぜか、ミリーデが“そうよ!私の護衛は強いの!”自慢している。たまたま一緒にいるだけなのに、どこから来るのだ?その自信は。








「どうする?魔導師が3人と、それに他の商人と護衛6人もいる」


夜もすっかり暗くなり、木陰で数名の武装した男達が小屋を見つめる。


「奴らが寝たら火をつけて騒いでいる間にやるぞ、いくら魔導師でも直ぐは対応できないだろう」


「だが、先に依頼して失敗した奴らも同じようにしただろう?」


「魔導師相手に勢いよく遠くから突っ込めばそうなるのは当たり前だ、いいか、気付かれずにな!」


そうひとりの男性が言った時、背後から少年の声が聞こえた。






「いや、無理ですよ、ここにいるのはバレてますから」


え?と彼らが振り向く動作も虚しくドサドサと倒れこむ。一様に皆、倒れこむと同時に首が胴体から外れてゴロっと転がる。俺は、ひとりだけ首は切断しないで、眠るように魔法を放った。勢いよく倒れたので打ち所が悪くなければいいがと変に考えた。



「バデール、魔法の腕を上げたな……」


ミダリさんがそういうので、まぁそれほどでもないですよと、答えて彼らに近づく。ミダリさんも、近づき“お?金もってんな!”とか言いながら、喜びながら、彼らの荷物を物色している。



夜も更けて付近の警護に探索する魔法や結界とかもイメージすれば魔法として実行可能か?と調べていたら、見事に5~6人の気配を感じて、ミダリさんとこっそりと彼らの裏に回り逆に襲った。何も殺す必要あったのか?と少し頭によぎったが。


「おい、起きろ、おら、おら!」


首は切断していない男にミダリさんは両手足を、それぞれガツッと踏みつけてゴキリ嫌な音をさせて踏み抜いて、目を覚ませる。エグいな……。男はやはり“組合”に雇われたらしく、少女を攫うようにと。しかし聞くと誘拐されたから助けるために言う。大儀があるように騙されているのか。


「くそ、卑劣な誘拐犯が!さっさと殺せ!」


「一応、教えますけど、誘拐犯じゃないですよ、俺達」


聞いて、“なんだと!”と彼は叫ぶが、それが悪かった。面倒だというミダリさんが後ろから拾った剣を彼の脳天に突き刺した。


「ちょ!ちょっと!ミダリさん……話をしている最中なのに……」


「バデール、いいか?宿小屋には他の奴らもいる。叫ばれたら厄介だろう」


まあそうですけど、俺が言う横でミダリさんが、手に火を出して、その明かりの元、小刀で男達を解体し始めた。エグい、えぐいですよ、ミダリさん。俺も殺したが、何も解体しなくてもと言いかけたとき、ミダリさんが見てみろという。


「こいつら、この臓器が1つしかない、それと魔臓がないな……」


「え?何ですか!?1つ??」


ミダリさんは言うには魔族は両胸にある臓器が1つしかない上に、下腹部にある部位がないとぐちゃぐちゃ抉りながら言う。え?何?俺も魔族だからそうなのか?初めて聞いたぞ。特別気にしなかったが、なんだ?肺か?心臓か?それにしてもスプラッターすぎる。


「うぅ、な、なんで今、解体して調べるのですか?」


「これから人族に紛れて生活するなら、俺達の違いを調べないな?おお?骨が細いな」


おう、すごく前向きです。ミダリさん。俺はもう吐き気で後ろ向きになりそうですよ。その後も彼の解体ショーは続く、途中で見えねぇ、バデールお前照らしてくれと頼まれていくつか火の玉を出して、俺も嫌々ながら見る。前世で俺も人体に関して詳しくないが、ミダリさんが取り出して臓器を一つ一つ丁寧に眺めては、ポイポイ草むらに投げていく。一人解体が終わると次の人間へと……。結局全員解体して、血だらけの手と、途中で顔を拭ったせいか血をつけた顔で俺に声を掛けてくる。


「バデール、人族は俺達の腹にある臓器がねぇ、それとわき腹の骨、腕にある骨も細い。それに……、ほら見てみろ、こいつら頭」


え?とミダリさんが手に持つ血が濡れた頭蓋骨を見る。


「こいつら角がねぇ、俺達は森鹿みたいにデカくねぇが、ほら、お前もここに角があるだろう?」


血のついた手で俺の髪をぐちゃぐちゃ触る。確かに俺達は頭に瘤みたいなのが耳の上ぐらいにボコっとある。大きくはないから髪で隠れるが、村では禿ているバケット爺さんとか、モロに見えていたものな。瘤か粉瘤かと思ったが、皆あるからそういうものかと思ったが。魔族だものねと、納得したのを思い出した。最近すこし大きくなったと心配しているが。


「それと、こいつらの血だが、固まるのが遅い気がする。まぁ……他の人族もバラしてみないと分からんが、これぐらいか」


水魔法と流し、風魔法で乾かして俺達は宿小屋に戻る。歩き始めると後ろで血に誘われたのか獣の声が聞こえた。彼らの死体を綺麗に掃除してくれと祈って俺達は小屋に戻った。



ちと長いな、2000文字ぐらいが読みやすいのだろうな……

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