表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
63/68

番外編6「セカンドリーフの、ひととき」

午後のひととき。

 セカンドリーフの中庭には、春の風がそよいでいた。


 ヴァルゴはベンチに腰を下ろし、紅茶を淹れていた。

 その隣で、リリがニコニコしながら絵本を読んでいる。


「神田さん、あとで散歩の付き添いお願いって言ってましたよ」


「ああ。歩行訓練の時間だな」


 レオンは風除けのマントをたたみ、ノクは利用者の足元に膝をついて靴紐を結ぶ。


 今日は、なにか特別なことがあるわけではない。

 それでも、誰かの声があり、誰かの手があり、

 誰かのぬくもりが、静かにこの場所を満たしていた。


 神田は縁側に座り、少しだけ目を閉じる。


(……今日も、ここで生きている)


 遠くで、妖精たちの小さな歌声が聞こえた。

 風に乗って、優しい匂いが漂ってくる。


 それは、パンの焼ける香り。


「……もうすぐ、昼食だな」


 彼はゆっくりと立ち上がり、日常の中へと歩き出した。

今回は物語を締めくくるような、穏やかな番外編をお届けしました。


事件も展開もないけれど、“介護のある日常”がこの作品の核であると、改めて感じています。


またいつか、この世界の続きを描けたら嬉しいです。


ここまで読んでくださり、本当にありがとうございました。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ