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アイビス!  作者: フユルト
第六章 流星は駆け、騎士は眠る
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やらかして、やらかす

お久しぶりです…(´・ω・`)


最後に結構ストーリーに重要な設定を書いてますので、是非読んでください…

白き死の大地:アフテリアとは


白き死の大地と呼ばれる、永久凍土のアフテリアは古くから学者達によって考察・研究されている。だが、あまり成果は挙げられていない。それは、アフテリアは北にあるアルダレフ山脈を越えた先にある大地から頻繁に来れないというのもあるが、何より昼間はアフテリア特有の白い体毛をしたモンスターが活発になり、夜は外から来た者を拒むように異常な冷気が吹き荒れる危険地帯だからだ。

アフテリアのちょうど中心部らしき雪山に遺跡にある巨大な門があった。私達は内部に入ろうとしたが、仲間の一人が寒冷耐性の高い装備を着ていたにも関わらず近づいただけで右腕が凍りついた。幸いにも、この地には氷の大精霊がおり、滅多に会うことはないが我々は幸運にも出会う事ができた為、仲間の腕を治してもらえた。


氷の大精霊に、あの門について何か知っていないだろうか?と聞いてみたが、詳しくは言えないらしい。だが、一言だけ…『私は、大精霊の盟約で、アレを封印してるの』と言って去っていった…



〜ジェリク・アウストロスの手記から抜粋〜


…


「はいは〜い、到着したよっ♪」


森の大精霊であるカノンにアオユキ達が連れて行って貰った場所は、白い森の中だった。


「…ここは?」


「ここは私が管理している森の1つで、数少ない安全地帯なんだよ♪」


アオユキの疑問にカノンは楽しそうに答える。


「うぅ…寒い…何でアオユキは平気そうな顔してんだよ…」


「ん、私は氷系統の魔法を鍛えてるから、当然寒冷耐性も持ってる」


「まぁまぁ、フィレちゃんが加護をくれると思うから♪」


グリスの言葉にも、カノンはニコニコとして答える。


「フィレちゃん…って、誰だ?」


「君は大人でしょ?自分で考えたら?」


「何か俺にだけ冷たくねッ!?」


何故か、カノンはライネスにだけはどうも冷たい対応をとる。今回はアオユキとグリス、ライネスのメンバーで向かっている。ネイルとクロエは宮廷騎士団副団長であるリニアスの案内で、ヒイナが居る王都へ向かっている。


「とりあえず、何処かにリスポーン地点を固定する場所ないか?流石に死に戻る度にカノンに連れてってもらうのは気が引けるからな…」


「大丈夫!!フィレちゃんはちっちゃいけど、家は広いから♪」


「誰が、小さい、って?」


直後、カノンの背後から放たれた言葉と同時に、アオユキ達に凍りつくような恐怖が襲いかかる。そこに居たのは、魔女がつけている印象のある三角帽子と青と白のローブを着た少女だった。


「もぉ〜、何でそんなに怒ってるの?私にとって小さいは可愛くて大事な物っていう意味だって知ってるでしょ?」


「そう…」


カノンは、「分かって貰えた」と喜んだが…それも一瞬で勘違いだと気づくことになる。


「…でも…私に、対しての、小さい、は…」


少女が手を空に向かって掲げると、空中に水色の魔法陣が大量に現れる。


「あ、やばいかも…」


「…最大の、侮辱、だ…」


「みんな〜!!全力で防御か回避してね〜ッ!?」


「《アイス・オブ・フォールン》」


伸ばされていた手が振り下ろされるのと同時に、空中にあった大量の魔法陣から人の何倍はあろうかという大きさの氷塊が降り注ぐ。


「《アイスバインド》《アイスバインド》《アイスショット》《アイスバインド》《アイスショット》《アイスショット》…」


アオユキは氷魔法を駆使して、魔法陣から出現させた氷の鎖で堕ちてくる氷塊を捕らえて勢いを軽減させて、更に鋭い氷柱で氷塊を遊撃して粉々にして防ぐ。


グリスは可能な限り回避を試みて、それが無理な場合はスキルを乗せた攻撃で軌道をずらして防いでいた。


そして、ライネスは…


「《精霊化:ヴァトス》!!」


直後、ライネスの身体を緋色の炎が覆う。それだけ聞けば敵の攻撃かと思われるが、これはそういうわけではなく、空から氷塊が堕ちてくるこの状況を乗り越えるには必要なことなのだ。


精霊化とは、自身とある程度の繋がりがある精霊の性質を一時的に付与するものであり、その精霊の力が強い程、精霊化した時の恩恵も大きい。


緋色の炎の一部が、ライネスの背中に翼を形成する。そして、ヴァトスと同じように赤髪と赤い瞳の褐色肌へと変化し、精霊化は完了する。そして、今使用できる中で最大火力の魔法がライネスの頭に浮かび、手を空に掲げる。


「我は原初にして終焉をもたらす者…」


掲げられたその手に、小さな魔法陣と共に緋色の火の玉が現れる。


「火よ、焔よ…生きとし生ける全てに生命の灯火を与え、万物を焼き大地を焼き滅ぼした烈火の炎よ…」


「今ここに顕現し、我が前に立ち塞がる森羅万象を焼き払え…」


緋色の炎に突如として黒が混ざっていき、まるで血のような赤黒い色と変わる。


「《プリミティヴ・フレア》!!」


その名を言葉にした瞬間、火の玉が上空へ放たれていき………直後、空を真っ赤な血のように染め上げた。上空にあった氷塊を振らせていた魔法陣はまるで圧力に耐えきれないようにして軋み、さながら地に落ちた皿のようにバキバキと割れていく。それは今も落ちている氷塊も例外ではないようで、全てが一瞬にして蒸発していった…だが、これで終わりではない。


「あー…すまん、多分地上にも被害出るかも…逃げろーーッ!!!!」


「これで死んだら、本当に許さない…」


「馬鹿馬鹿馬鹿ーーッ!?」


「アハハ〜♪結構威力は下げられてるけど、こ(・)れ(・)見(・)る(・)の(・)久(・)し(・)ぶ(・)り(・)だ(・)な(・)ぁ(・)〜(・)|♪」


アオユキ達はそれぞれに思った事を口にしながら、カノンが繋げた森にあるゲートへ駆けていく…


そして、三角帽子をかぶった少女はまるで真紅色の空が堕ちてくるようなこの状況に全く動揺することなく、むしろ懐かしいとばかりに頬を緩ませて…


「我は原初にして終焉をもたらす者…」


最後にゲートをくぐったライネスの耳に入ったのは、その言葉だけだった…




【プリミティヴ・フレア】

・過去、一度だけ使われた原初にして終焉の灯火。その威力はビルドワールド・プロトタイプの世界の半分以上を消し炭すら残さず蒸発さるほど。今回ライネスが使ったのは半径1キロメートル位を消し炭にする程度の粗悪なもの。何故それが使用されたかは大精霊が知っているようだが、教えようとはしてくれない。




【世界天災記録】

・奇跡的に残っていた遺跡の調査で今から約4000年前に起きた世界を滅ぼしかけた天災が記録されていて、その中に世界を半分位蒸発させた緋(・)色(・)の(・)翼(・)持った不死鳥がいたらしいが、真実かどうかは分からない…



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