夏鈴と青雪の出会い
グリス(夏鈴)とアオユキ(青雪)の過去に迫ります…
放課後、とあるカフェのテラス席に二人の少女が居た。
「そういえば、今日だよな?私と青雪が初めて会った日」
「…ん」
オレンジジュースが注がれているグラスに入った氷をストローでカラカラと鳴らしながら、夏鈴が懐かしそうに言う。
夏鈴と青雪の出会いは、とても珍しいものだった。
一年前…
「あ、暁月夏鈴さん?ちょっといいかしら…」
「え?はい…」
ある日の放課後、夏鈴は担任の先生に一人教室に残された。
「…黙秘権を主張します」
「まだ何も言ってないわよ…このクラスに不登校の子がいるのは知ってるわよね?」
「まぁ…はい」
どうやら、テストの点が壊滅的だった理由を問いただされる訳ではないらしい…
話によると、私にその不登校の子にプリントなどを渡しに行って貰いたいらしい。
「何でわざわざ私に?先生が渡しに行けばいいんじゃ?」
「それが…大人がどうも嫌いみたいで…扉の隙間から手しか出してくれなくて会話すらできないのよ…」
う〜ん、もしかして先生はその子に学校へ来てほしいのかな?
「だから、今までも他の子に持っていって貰ってたんだけどね…話はできるけど、学校の話をした途端拒絶するらしくて…もう貴方しか居ないのよ…だから、お願い!!」
…という訳で、その子の家に来てみたんだが…
「あら、プリント届けてくれたの?」
「あ、はい…」
…んんん?どっからどう見ても高校生にしか…
「あぁ、私は青雪の母親だから…」
「うぇ!?あぁ、すみません」
「いいのよ、よく10代に間違われるから慣れてるわ」
それはそれでどうなのかと思った夏鈴だったが、今回来たのはプリントを届けるのと…
「あの、青雪さんに会うことってできますか?」
「…会うのはいいけど、多分無理よ?」
無理というのは、恐らく学校に行かせるのはということなのだろう。それでも、私は…青雪がいる部屋の扉を開けた。
『今度こそ…ブッ飛ばしてやるよ!!』
『ん、やってみるといい…』
「…」
そこには、カーテンを締め切った暗い部屋の中、とあるアニメをその綺麗な淡い青色の瞳で見つめる少女の姿があった…
これが、夏鈴と青雪の初めての出会い…
次回も夏鈴と青雪のお話です…




