停戦
カギラスの村でキルシュガルドとダインスレイヴが向き合っていた。
「ダインスレイヴはソイツ…えっと、ゆうしゃと戦いたいのだぞ!」
「駄目だ…って言っても無駄なんだろ?」
キルシュガルドの問いにダインスレイヴは「当たり前なのだ」と返す。
「…お前の目的は勇者を倒すことか?」
「ん?いや、違うぞ?」
その返答に全員が「え?」と疑問の声を漏らす。そんな私達をよそに、ダインスレイヴはことの発端を嬉しそうに話し始める。
「だって、他のみんなが勇者は魔王より強いみたいな事を言うから試しに来たのだが…弱すぎるのだぞ」
ダインスレイヴは失望したかのような眼差しを私に向ける。そんなこと言われても…ねぇ?そんなダインスレイヴに対して、キルシュガルドはニヤッと笑う。
「確かに、コイツ等は“まだ”弱い…だけど、必ずお前達魔王を1人残らず打倒するさ」
ちょっと、何言ってるのキルシュガルド!?このまま諦めて帰ってもらった方がいいじゃん!!そう思っていると、キルシュガルドが小声で話してくれた。
『生きて返してくれるわけないだろ、憂さ晴らしに殺されるのがオチだ』
「…で?このダインスレイヴを打倒出来ると言ったが、それはいつなのだ?」
「そうだな…1年あれば余裕でお前を叩きのめす事が出来るだろうな」
キルシュガルドは自信満々にダインスレイヴへ言い放つ。
「分かったのだ。1年だけ待ってやるのだ…じゃ、今日のところはここまでにするのだ!!」
そう言ってダインスレイヴは目を細めて、一瞬で何処かへと消えた。その瞬間、キルシュガルドがため息をつく。
「あーあ、面倒なのに目をつけられたな…また報告する事が増えたな」
「…どうしよ」
「まぁ、当分の間は手は出して来ないだろうし、できる事をやってろ」
「うん、そうだね…まずはじめに私を降ろしてくれない?」
「ん?あぁ、悪いな」
そうして、私達は1度カギラスの森の屋敷で話をする事にした。
次回はグリス達の簡単な自己紹介と今後の方針を決めます!!




