帰還とメール
先程まで暗転していた視界がクリアになり、現在いる場所…酒場:英雄の集いの中に立っていた。
そこへ、テラコッタが駆け寄って私に抱きついた。
「…おかえりなさい、H−17」
「うん、ただいま!」
私がテラコッタの背中に手をまわしたその瞬間、酒場のあちこちから拍手が鳴り響く。
それに混じって「お熱いねー」「まさか、テラコッタちゃんとできてんのか?」「…そういう趣味が」などとからかう声が上がる。
それから酒場でまったりした後、私達はログアウトした。
現実世界:処処園〜
バトル・フロンティアからログアウトした私達は、有名な焼き肉店で打ち上げをしていた。
「とりあえず、ロース、ハラミに…牛タンも必須だろ?」
「ん、ライスも必須」
「おぉ、確かにそうだな!…すみませーん、注文いいですか?」
グリスは店員にある程度注文した後、私達に向き直る。
「さて…これからどうする?」
「…暫くは、銃、見たくない」
「今回は疲れましたからね。ヒイナさんは?」
「んー…私は週1でログインするよ?テラコッタと約束しちゃったから」
私達がそれぞれ話していると、グリスとアオユキのスマホからピロンと通知音が鳴る。
現実世界:???〜
窓から夕陽が差し掛かる薄暗いリビングで、1人の少女がスマホを弄っていた。
その少女は白黒髪に左髪を三編みにして肩にかけていた。その瞳も左右が黒と銀色になっていて、尚且綺麗な顔立ちで、とても現実離れした幻想的な女の子だ。
さらにそこへ扉を開けて入ってきたのは、タオルで水滴のついた流れるような金髪を拭いている、赤い瞳をした少女。下は白いパンツ1枚で、上の大事な所は胸にかかった金髪でギリギリ隠れている。
「ねえ、見て見てライネス♪」
「ん?どうしたクロエ」
白黒髪の少女…クロエは金髪の少女であるライネスへ隣に来るよう言う。
ライネスはそのソファーに座り、クロエのスマホの画面を覗き込んだ。
「えーと、『ビルド・ワールド:プロトタイプの第2陣テストプレイヤーに、グリスさん、アオユキさん、クロエさん、ライネスさんが選ばれました。このゲームは俗に言う剣と魔法の異世界で、4体の魔王を討伐するのが目標。しかし、目標を果たすか魔王に寝返るかはその人次第です』えーと、つまり…」
「私達がそれに選ばれたんだよ!…楽しみだなぁ〜♪」
とても嬉しそうに微笑むクロエに対して、ライネスはあまり乗り気ではないような顔をする。
「んー、俺は別に…」
「でも異世界って事は色んな不思議な金属とか、好きな武器防具とか一杯作れるんじゃな…」
「よし乗った」
そんなライネスの変わり身の速さに「ちょろいな〜」と微妙な表情を浮かべるクロエだった。
クロエ『ちなみに、私とライネスはGカップだよ♪』
ライネス「おい、一体誰に話しかけてんだ?」
…ライネスちゃんはオレっ娘です!




