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アイビス!  作者: フユルト
第三章 いざ、銃撃戦へ
34/116

メイドのキル数対決!!〜グリス〜

バトル・フロンティア:森林エリア


「ッ!!……」


「んッ!?」


「クゥ…」


真夜中の森林エリアで、至るところから声にならない悲鳴があがっていく。


森林エリアや他のエリアでも、奥へ奥へと進んでいくと、段々と薄暗い夜になっていくのが確認されている。


その夜になっていく段階を中層、深層、嫣層と分けられており、右に行くほどレアアイテムや、強力なエネミーが現れる。


現在地は、森林エリア深層。


そこに、オレンジ髪のポニーテールをしたメイド少女…グリスが居た。


グリスの手には初心者の初期装備で手に入る黒いナイフが握られていた。


しかし、初期装備だと侮ってはいけない。実はこのナイフ、耐久値が存在しないのだ。


ただ、普通のプレイヤーにとって耐久値がない超近距離武器のナイフなどなんの魅力も感じないだろう。


…だが、それはグリスを除いての話だが。


グリスは木の枝の上から、次の獲物を物色していると二人組のプレイヤーが、グリスの新たなターゲットに選ばれた。



「…なぁ、この層に出るんだよな?あの四天王が」


「そうだ。だが、奴はナイフを主に使用してくるから、全身をフルプレートで覆っておけばこちらから一方的に攻撃できるって寸法だ」


「へ〜、よく考えたね」


「だろ?…なっ!?誰だ!!」


先程まで聞こえていた仲間の声とは違う、少女の返答に咄嗟に振り返った男。


そこには、先程まで仲間だったであろう青い残留した光と自身の甲冑の隙間を縫うように投擲されたナイフが目に写った。


「グッ!?」

 

男は反射的に腕の鎧部分で自身の視界を塞ぐ代わりにナイフを防ぐことに成功した。


その瞬間、「勝った」と思った男だったが…その鎧を穿つように1つの銃声が真夜中の森林エリアに鳴り響いた。



「よく考えられてたけど、別に私は銃を使わないなんて言ったことないよ?…あぁ、もうデスってたか」


グリスの左手にはナイフ、そして右手には青いラインが入った近未来的なハンドガンがその手にはあった。


その銃の名は【グラディヲン=001】


ハンドガンの形状をしたバトル・フロンティアに存在するユニークアイテムに分類される〘グラディヲン:シリーズ〙の1つ。


グラディヲン=001は、ハンドガンの中では珍しいエネルギー弾を使う銃だ。


その特徴はなんとも癖が強く、距離が離れれば離れるほどダメージがとんでもなく減る。10メートル先の物を撃っても初期装備のハンドガン以下のダメージしか与えられない…しかし、対象との距離が30センチ以下ならほぼ即死級のダメージを与えられるし、ゼロ距離で撃てばどんな装甲も無いに等しい。


つまり、超々ど近距離専用の銃といえる。


そして、この武器が最もイカれている点…〘グラディヲン:シリーズ〙全てにも言えるのだが、銃にリロードという概念が存在しないという点だ。


設定としては、動力源に超小型のフライナ粒子融合炉を搭載して、半永久的にエネルギーを生成してエネルギー弾に変換して射出している…とのこと。


ただし、撃つ為には1度チャージをしてからでないと使用できないが、それも1日に1度行えばいいだけなので、あまり必要ない機能ともいえる。


グラディヲン=001は発射間隔が5秒程掛かるので、避けられるとマズイ状況になるのだが…まぁ、グリスにとってはないに等しい。


「…さて、次は誰にしようかな」


そうして、また森林エリアに声のない悲鳴があがっていく。






次回は、フユルトさんお気に入りのアオユキさんが…はぁ、カワイイ!!

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