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アイビス!  作者: フユルト
第六章 流星は駆け、騎士は眠る
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氷帝謁見

題名がしれっと変わってますが…実は初投稿時に間違った題名を書いてしまって、面倒だから直さなかったって話しますか?(・∀・)



淡い青色の結晶のような樹氷の森を歩くグリス達は、その幻想的な光景に目を引かれていた。



「おっ、今氷の角生やしたウサギがいたぞっ!!」



「角兎の亜種?素材的には美味しく無さそう…」



「なぁ…この樹氷、ちょっと削ってもいいか?いい素材になりそうだ」



「…」



珍しい光景の数々を素材としてしか見れない二人に対して、グリスは少し引いたような視線を向けていた。



「それにしても、全然モンスターと戦闘にならないな…?」



「…それは、私がいるから」



「…どういうこと?」



「正確には、私がお母さんの…氷の大精霊の血縁者だから…基本的に、アフテリアで生まれた生き物は、私とお母さんを襲ったり敵対したりしない…」



なんでも、アフテリアという大地はそもそも氷の大精霊の影響で生まれたようで、そこで生まれた生き物は少なからず氷の大精霊の魔力を受けて育ったため、彼女を攻撃することはこの地に生きる全ての生き物への敵対と同じ事らしい。



「でも、この樹氷地帯は別の理由もある…」



「別の理由?」



「…?」



「アオユキ、どうした?」



「ん、あれ…」



突然足を止めたアオユキに対して、グリスは疑問に思って問いかけると、人差し指を前方の木々の奥へ向ける。そこには、白と青がちらちらと光って…否、光っているのではなくーーー



「…迎えが来た」



ウェンのその言葉と同時に、その正体が角の生えた兎の群れであることに全員が気づく。



「え、ちょっ…!?」



「むぐっ」



「かわい…って、角刺さっ、痛っ!?」



「…」


グリス達はそのウサギ達の群れに包み込まれるようにして囲まれた。勿論何も知らない彼女達はパニックになりかけるが、ウェンが動じていない事と先程「迎えが来た」と言っていた事で、攻撃を仕掛けなかったことは幸いだった。



「きゅっ」



「きゅう〜」



そんな鳴き声と同時に、囲んでいたウサギ達の身体が金色の粒子に包まれ始める。しかも、それはグリス達にも付与されていた。



「きゅぅー…きゅっ」



そして、金色の光が広がり…先程までウサギ達がいた場所には誰も残っておらず、ただ樹氷の森が静けさに包まれただけだった…





「うおっ!?」



一瞬の浮遊感の後、角ウサギ達の上にぽすんっと落ちた感覚を得た。その後、角ウサギ達はきゅうきゅうと鳴きながら離れていき、左右に列を組んで道を作った。



「おおっ、ここも凄いな」



「ん、街みたい…」



アオユキの言葉通り、そこは青い大きな結晶のようなものが地面から至る所に生えており、その中に穴を掘ったのか、他の角ウサギ達がこちらを覗くように穴から顔を出したりしている。そうして、その道を歩いていくと…その人物が視界に入った。



「あぁ、貴女達がフィレの言っていたお客さんですね?少しお待ちを…今、この子にご褒美をあげているので…」



『きゅう…』



青色の結晶で作られた様な、豪華な装飾が施してある椅子に座った、まるで踊り子のような衣装の女性が一羽のウサギを膝に乗せて撫でていた。



そのウサギは他の角ウサギとは違い、金色の結晶のような剣の形をした角と、白い毛皮に金色の模様があった。そのウサギを不思議そうに見ていると、瞳を閉じているその女性はくすりと笑みを零した。



「この子が気になりますか?」



「あっ、いや…」



「別に遠慮しなくてもいいのですよ?まず、この子の種族名は氷帝兎…アイス・ツァーリ・ラビットと呼ばれる角兎の変異種の氷角兎から、さらに変異した特異的な種族です。そして周りにいる氷角兎はこの子の配下であり、忠実な兵士であり、大切な民です。ほら、あの子達の角をよく見ると金色の線のような模様があるでしょう?それが、彼女の配下である事の証明なんです。だから、もし見かけても出来れば攻撃しないで頂けると嬉しいです。それから…」



「…」



『きゅきゅっ!!』



「あら、人と話すなんて久しぶりでしたから、つい…」



ウェンと膝に乗っていた氷帝兎に注意を促され、女性は頬に手を当てて薄い笑顔を浮かべて困ったように首を傾げた。



「…ようこそ、フィレのお客人…」



女性は撫でていた手を止めて立ち上がると同時に、氷帝兎は膝から小さく飛び降りて彼女の隣に座る。



「…この私、異邦人計画実験体(・・・・・・・・)の失敗作であるα(アルファ)…貴女達を心から歓迎します」



女性の開かれた瞳は、まるでガラス玉のように綺麗であり…同時に、全てを見透かしたような印象をグリス達に与えた。





ーーーそれは、歓喜と哀愁…そして、嫉妬。




アルファ(うふふ、この子の魅力に気づくとは…)



ライネス&アオユキ((素材として見てたとか言えねぇ…)言えない…)



グリス(かわいい…)



氷帝兎のここが凄い!!

・帝晶角で氷角兎の角に触れさせると配下にできるぞ!!

・配下の氷角兎に役割を与えてスキルや魔法を使えるようにしたりできるぞ!!

・知能がとても高いから高度な戦術を駆使して狩りをするぞ!!

・氷帝兎は素の戦闘能力が途轍もなく高いぞ!!

・人化出来るスキルを持ってるぞ!!


…ちなみに、アルファさんが“彼女”と呼んだように、氷帝兎さんはおんなのこ♀です。






…雌(メス)です。









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