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アイビス!  作者: フユルト
第六章 流星は駆け、騎士は眠る
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アスタ・セーバー

銀髪に金色の瞳をした少年は、徐々に山賊の首領を追い詰めていた。



「【水聖剣:ウィンディーネ】〈ウォータースフィア〉」



地面に突き刺していた青い宝石で装飾された剣を手に取り、能力を行使する。すると、少年の周囲に水球が生み出され男の元へ向かっていく。



「ただのウォーターボール程度でーーー」



「〈バースト:スプラッシュ〉」



直後、多数の水球が爆ぜてレーザーのように水を飛ばす。首領は勘を頼りにそれを防御せずに回避したが、変わりにその水球は地面に風穴を空けた。



「なっ…」



「【地聖剣:ベヒモス】〈グランドクエイク〉」



少年は橙色の宝石があしらわれた聖剣を両手で地面に突き刺すと、周囲の地面が揺れ始める。



「〈バースト:アース〉」



首領を呑みこもうと巨大な亀裂が走るが、それを間一髪で避けられてしまった。しかし、余裕はないのか、肩で息をしていた。


「な、何なんだ、お前はッ!!」



「んー…別に教えてもいっか」



少年は腰に剣を当て、胸を叩く。



「“元”近衛騎士団副団長、【剣士最上位職業:剣聖】と【鍛冶師最上位職:万能者】と【神定職:導く者】アスタ・セーバー」



騎士の宣言を言い終え、少年は聖剣を首領に向け直す。



「元だけど、騎士の矜持に則って…貴方を制圧するね?」



「ふ…ざけんなァーッ!!!」



アスタへ向けて大剣が振り下ろされるが、“現”近衛騎士副団長であるリニアスは動じず加勢に行かない。それは、万が一のためにアスタの父である商人を守る事もあるが…



「【風聖剣:シルフィード】〈ストームウェーブ〉」



ーーー何より、自分がいたら邪魔になることを知っているからだ。



直後、アスタを中心に衝撃波が発生し、大剣を振りかぶった首領の男は吹き飛ばされた。その隙を逃さずシルフィードを片手でぶん投げ、手近にある突き刺していた聖剣を掴んで駆け出す。



「調子に、のんなよ…ッ!!!」



首領の男は飛来する聖剣を大剣の面で受け流した。意外に器用だな〜とアスタは思いながら突きを放つ。それが大剣に着弾した瞬間ーーー



「…【炎聖剣:ブライム】〈フレアブラスト〉」



巨大な炎のブレスが大剣ごと首領の男を呑み込んだ。それは周囲を焼き、地面を抉り黒く焦がした。



「ググ…ウッ!?」



「…はい、確保」



アスタはうつ伏せで地面に倒れている首領の前で屈み、作り笑いを浮かべながら聖剣を首筋に当てる。



「化け物、が…」



「酷いなぁ…」



少年は男の耳に口を寄せ、さらに追い打ちをする。



「僕、まだスキルすら使ってないのに…ねぇ?」



「クッ…ソがアアアァーーーッ!?!?」



少年は、頭領の頭を軽く小突いた…たったそれだけで叫んでいた男を気絶させた。




【アスタ・セーバー】

19歳、元近衛騎士団の副団長。ミストルティンの養女であるミレアと出会った時に【神定職:導く者】を獲得した。その日からお告げが伝えられたり、勘などが冴えるようになった。ミレアとは非常に親密な関係だが、妹の様な感覚で接している。本気になったら剣聖関係のスキルやまだ温存している聖剣も多用してくるので、ミレアより普通に強い。


【聖剣】

・製作条件は聖属性の素材を使用し【鍛冶師最上位職:万能者】と神定職に就職していること。

・性能は素材のランクと他に使用した属性素材、製作時の心理状態が反映される。

・ミレアが使っている聖剣の性能は、アスタとミレアの絆と関係によって変化するので、二人がイチャコラしたらミストルティンといい勝負出来ます…なのにアスタくん、君さぁ…?



【神定職:導く者】

効果:

・天啓を授けられたり感覚が研ぎ澄まされる。

・他の神定職を獲得している者に対して友好度が上がり、成長速度が上昇する。


…ちなみにミレアの神定職は英雄です。




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